高校生活で恐れることの一つが「留年」ではないでしょうか。
もし全日制で留年しそうになったら、留年を受け入れるか学校を辞めるかの選択で迷うこととなりますが、実はもう一つ「通信制高校への転入」という選択肢があります。
全日制から通信制への転入の理由として多いのが、留年なのです。
通信制高校には留年という概念がありませんが、それはなぜなのでしょう。
今回は、留年の基準、そして通信制高校で卒業するための条件について詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
- 高校を留年する基準とは
- 高校留年が決まったらどうする?
- 通信制高校には留年がない
- 通信制高校を卒業する条件とは
- 通信制高校を卒業する年数の傾向
- 通信制高校を卒業するために必要なこととは?
- 留年対策のまとめ
高校を留年する基準とは
全日制高校では、多くの学校が学年制をとっています。
出席日数を満たし、定期テストで一定の点数が取れていれば、高校1年生・2年生・3年生と進級でき、3年生を終えると卒業できるシステムです。
しかし、全日制では進級への基準を設けており、それに満たない場合は翌年度もう一回同じ学年を履修することとなります。
留年となってしまう基準は主に次の2つです。
- 出席日数が足りていない
- 定期テストの成績が足りていない
それぞれ見ていきましょう。
出席日数が足りない
全日制の多くでは、出席日数の1/3を欠席してしまうと進級自体が危なくなります。基準は学校によるものの、厳しいところでは1/4以上の欠席は認めないという場合もあるようです。
進級に必要な出席日数がどのくらいかは、後から困らないよう事前に把握しておきましょう。
落第点をとってしまう
定期テスト(定期考査)で極端に点数が取れなかった場合は、少なからず評価に影響すると誰でも想像できるはずです。
落第点=赤点と呼ばれる点数は、学校や教科によっても異なります。
仮に、1教科だけ、1回だけ落第点を取っても、そのまま留年へ結びつくわけではありません。その後の試験で挽回することは十分にあり得ます。
しかし、何度も落第点が続いたり、追試験でも点数が取れなかったり、必要な補習へ参加しなかったりすると、進級に関わる可能性が大きくなってしまいます。
高校留年が決まったらどうする?
高校生活を送る中で「このままでは留年してしまう」という状況を目の当たりにした場合、どうしたらよいでしょうか。
まず浮かぶのは、留年を受け入れるか、高校を中退するか。
中退すると、高校卒業資格を手放してしまうことになります。
そこで、卒業することを前提に考えると、自ずと選択肢は変わってきます。
【留年して頑張る】か【通信制高校へ転入する】かです。
どちらかが絶対的な正解ではありません。
内容を照らし合わせながら、自分にとって最良と思える選択をすることが大切です。
留年してもう1年頑張る
留年時の選択肢1つ目は、留年を受け入れ、慣れた学校でもう1年頑張ること。
面倒な手続きなく学校生活を続けられるのがメリットで、1年余計に時間はかかるものの、全日制で卒業を目指せます。
ネックになるのは、これまで1学年下だった生徒達と同じ学年になり授業を受けること、そして元同級生達が自分より先に卒業していくことです。
大人になってからの1年はあっという間ですが、高校生にとってはとても大きな時間に感じられ、抵抗があるかもしれません。
もしこれらが気にならないのならば、気持ち新たにもう1年頑張るのは決して悪いことではないでしょう。
通信制高校に転入する
もう1つの選択肢が、通信制高校への転入です。
たとえ留年自体に抵抗がなくとも、心身の不調などで出席日数が満たせない場合、同じ環境でもう1年過ごすのは簡単ではありません。
通信制高校なら登校に縛られず、全日制より無理のない環境で卒業を目指せます。
通信制高校へ移るには、全日制を辞めずに転入する方法と、一度学校を中退してから改めて編入する方法があります。
どちらも卒業できることに変わりはありませんが、可能であれば辞めずに転入するのがおすすめです。
理由は、通信制高校では編入より転入の方が受け入れ時期が多く、どの学校にも在籍していない空白の期間ができずに済むため。前籍校での単位を引継ぎつつ、残る単位を積極的に修得していけば、全日制の同じ年の生徒達と一緒のタイミングで卒業する可能性もゼロではありません。
通信制といっても特色は学校によって大きく異なるため、自分の学力や将来の目標にあわせて学校を選べば学習意欲も高まるはずです。
通信制高校には留年がない
ここからは、通信制高校で卒業するために必要な条件や心構えについて掘り下げていきます。
まず、通信制高校には留年がありません。
学年制とは違い「単位制」を導入しているためです。
もし1年目で落としてしまった単位があっても、それによって進級できなかったりペナルティを受けたりすることはないのです。
全日制で留年すると、翌年度はまたゼロから全教科を履修し直しますが、通信制では同じ科目に再挑戦すればよいだけで、それ以外の修得できた単位については認定されます。
そのため、便宜上1年生・2年生などと呼び合うことはあっても、学年という概念もありません。
通信制高校を卒業する条件とは
通信制高校の卒業には次の3つの条件を満たす必要があります。
- 74単位の修得
- 3年以上の在籍(転入・編入の場合は前籍校の期間を含む)
- 30単位時間以上の特別活動への参加
全日制から転入・編入してきた場合は前籍校で修得していた単位をある程度引継ぎできるため、残りの単位を修得していきます。
単位修得はテストで高得点を取ればよいというわけではありません。
- 授業を受けて定期的なレポートの提出
- 規定回数のスクーリングへの参加
- 単位認定試験で基準点以上を獲得する
この3ステップを繰り返して単位を重ねていきます。
レポートは教科書を見ながら解ける難易度ですが、提出を怠ると単位認定試験を受ける資格が得られなくなるため、意識しながらコツコツこなしていくことが大切です。
通信制高校を卒業する年数の傾向
卒業までには最低3年間在籍するという規定がありますが、4年以上かけて卒業する生徒も珍しくありません。
しかし、通信制高校によっては、卒業までの年数に制限を設けているところもあります。
留年がないとはいえ、あまり時間がかかりすぎると学習へのモチベーションが低下していくもの。特別な事情がない限りは、遅くても4〜5年で卒業できるように学習を進めたいものです。
通信制高校を卒業するために必要なこととは?
では、通信制高校を卒業するためにどのようなことを意識したらよいのでしょうか。
カリキュラムが決められている全日制と違い、学習スケジュールを自分で考え、計画的に単位を修得していく必要があります。
そのため、目標をもって高校生活を送ることがスムーズな卒業につながります。
通信制高校をできるだけ3年で卒業し、高校卒業資格を得るため、次の3つを意識してみましょう。
- 自分でしっかり管理
- サポートしてくれる学校を選ぶ
- サポート校を利用する
自分でしっかり管理する意識づけ
全日制では毎日同じ時間に登校し、嫌でも夕方まで授業を受けますが、通信制高校には毎日登校するという縛りがありません。
自分で作った学習スケジュールや時間割を守りながら、学習を続けていくのが基本です。
登校が不安の原因だったり、心身の不調により登校できなかったりという場合は、通信制高校の環境は理想的ではないでしょうか。
ただし、自分のペースで好きに学習できる反面、さぼっていても咎められない環境でもあります。
なかなか生活リズムを整えられない場合は、登校日数を増やすのも1つの方法です。週1〜5日の中で通学日数を選べる学校もあります。
学校に通う日が増えると、朝起きられるようになったり、同じ目標を持つ仲間と顔を合わせることで刺激をもらえたりするため、学習に対するモチベーションアップも期待できます。
先生に疑問点を直接聞けるのも嬉しい点です。
また、自宅学習がメインでも、授業やホームルームをライブ配信する学校を選べば、生活の基礎リズムが築け規則正しい生活を送ることができます。
しっかりサポートしてくれる学校を選択する
時間割組みや単位計算、学習スケジュールを自分で立てるのは不安なもの。
そんな時に頼りになるのが学校側のサポートです。
私立の通信制高校なら学習や進路に対するサポート体制が手厚く、先生と二人三脚で自分に合った学習計画を立てていくことも可能。
スクールカウンセラーによるメンタルケアも心強い存在です。
学習面では、学力に不安を持つ生徒を考慮して、中学校の内容を復習してくれるプログラムが用意されていることもあります。
学校選びの段階でサポートについて確認・比較しておくと、入学後に安心して過ごせるでしょう。
サポート校を利用する
自分で卒業単位を修得するには不安が大きいという場合は、サポート校の利用がおすすめです。
サポート校とは、その名の通り通信制高校での学習をサポートしてくれる塾のようなもの。
一人では進めにくい学習計画やレポートの作成、大学受験対策までをしっかりフォローしてくれます。
通信制高校とは別で費用はかかってしまうものの、卒業を確実に実現させたい、相談できる場所がほしいという生徒は検討してみましょう。
留年対策のまとめ
「留年」と聞くと逃げ場がないように感じますが、せっかくの高校卒業資格を諦めるのはもったいないです。
困ったときは通信制高校に転入するという選択肢に目を向けてみてはどうでしょうか。
学校によって力を入れているポイントは異なりますが、無理なく高校生活を送りながら学習意欲を高めてくれる環境はきっとあるはずです。
気になる通信制高校について資料や学校見学を通して詳しく調べ、自分が卒業を目指せる学校を見つけてくださいね。