自宅学習を進めるには、まずは学習環境を作ることが大切です。自室やリビングなど、自分の集中できる場所を見つけましょう。計画や目標に合わせて、学習道具を用意するのはもちろんですが、体に負担がかからない体制やこまめな休憩や水分補給なども行える環境が好ましいです。
学習計画を立てる
自宅学習には学校や塾と違い、ある程度自由にできる反面、すぐにサボれてしまうというデメリットもあります。あらかじめ無理のないスケジュールや目標に合わせた適切な計画を作っておきましょう。
単純に宿題をこなすことも大切ですが、自主的に勉強したり、計画を立ててその通りに物事を進める経験というのは人生においても非常に価値のあるものになります。
POINT
計画を立てて目標を達成した時の嬉しさは新しいことに挑戦する時の自信にもつながります。
学習の方法を決める
自宅学習には、メリットとデメリットがそれぞれあります。慣れた空間でリラックスして勉強に向き合えるという反面、ゲームや休憩が簡単にできてしまうなどの誘惑も多いです。
退屈な暗記や苦手科目などは緊張感のある自習室に振り分けるなど、自分にあった学習スタイルを見つけましょう。暗記や短い問題を解くことなどは外出先でもやりやすいことが多いので、長時間の集中を要する勉強などを自宅ですることがおすすめです。
インターネットの利用
近年では動画での授業や解説を見ることは一般的になりました。無料で利用できるものも多く、十分に効果的な自宅学習の手段の一つであると言えるでしょう。
また、インターネットの利用は直接講義を視聴する以外にも情報収集にも非常に有効な手段です。志望校について、校風や進路実績を調べたりすることも大切です。これにあまり時間を使いすぎてもいけませんが、勉強の間の休憩時間などにモチベーションを維持する方法としては適しているでしょう。
休憩と勉強の割合
一般的に自宅学習の時間は「学年 + 2時間」と言われています。休日の受験生であれば1日のうちに10時間以上の勉強時間を確保することも珍しくありません。
確かに若く体力もある中高生ですが、睡眠不足などの肉体的な疲労はもちろん、テストや入試のプレッシャーという要因は確実に蓄積され集中力の欠如や効率の低下につながります。適切な睡眠と休憩は必須であると考えていいでしょう。
30分のうちに5分間、1時間で10分程度の休憩を取ることは企業などでも採用されている効率を保つための効果的な方法です。
周囲のサポート
中高生にとって自宅学習の時間は非常に大切なものです。ただでさえ多忙な学校生活の中で、自主的に自宅学習をおこなう生徒はとても勤勉であると言えるでしょう。ご家族との会話などでは少しでもリラックスできるように、周囲からのサポートも重要です。
生徒にとって勉強は何よりも優先すべき本業なのでからかったり、茶化したりせず素直に応援してあげられることがとても大切です。
また生徒たちは自宅学習の時間にテレビの音など些細なことでイライラしてしまうことも多いと思います。「自分が頑張っているのにわかってくれない」と塞ぎ込むよりも一言「集中したいから協力してほしい」と伝えてみましょう。人間関係は決して簡単なものではありませんが、応援してくれる家族や友人にも頼ってしまいましょう。
中学生の自宅学習
中学生になると、それまではなかった定期テストがあり、これは進路にも直結するイベントの一つです。「中1の最初の定期テストだから」と軽く考えることもできますが、成績優秀者の多くは初めから目標設定と自宅学習を行っていることが多いです。
もちろん、中3だから手遅れということはありません。高校や大学、就職してからも必ず何か自分で調べ物をしたり、資格の勉強をする時間というのが生まれます。
部活動や友達との時間ももちろん大切ですが、だからと言って自宅学習の時間をおろそかにしていいわけではありません。
POINT
適度な休憩をとりながら、目標を決めてそこに向かって努力するという体験をゲームなどではなくぜひ勉強を利用して学ぶ機会とできると望ましいです。
高校生の自宅学習
高校生にとっての自宅学習の時間は、成績や進路に大きく関わるとても重要な時間です。中学生と比較してもより高い自主性と多くの知識が求められる高校生には、自己管理・目標へのスケジュール・勉強方法などより高レベルな努力が必要です。
高校生のうちに将来の夢や目標を明確にすることは多くの人が難しいと感じているようです。しかしながら社会のことや進路についてのより明確なビジョンを持つためにも、
高校時代の勉強というのはとても効果的なものになります。
目標のために教材や学校などを調べ、適切な手順と論理的な解決を導くことに、勉強以上に適しているものはないと言ってもいいでしょう。
中学までの自宅学習との違い
当然、個人によって詳細は異なりますが、中学時代よりも科目の数も増え、覚えなければいけないこともとても増えます。中学時代に勉強がとても得意だった生徒でも、高校に入ってから同じやり方を深く考えずに続けてしまったことで、授業に遅れたり挫折感を味わってしまうことは決して珍しくありません。勉強が苦手だった人はもちろん、得意だった人も勉強自体や自宅学習の方法について計画を立て直したり、本当にそのままで大丈夫か？というのを考え直す機会を持てるといいです。
特に重要なのは自主性の部分です。周囲の先生や家族も、義務教育を修了した大人としての扱いに変わってくるので、自分で参考書を集めたり、アプリや動画などでさまざまな方法を試していく必要もあります。
特に、進路決定について「進学の意志はないから」と勉強をなおざりにしてしまう生徒もいます。明確にやりたいこと、そのために今している努力がない方にとってこそ大学進学は非常に有力な手段の一つとなります。大学での研究や講義内容はもちろん、高校生までとは比べものにならないほどの情報量や自由な時間があるとも言えます。
こういった背景から、人生の視野を広げるためにも勉強しておくこと、そのために自宅学習の時間を確保することはとても大切なことになります。
まとめ
自宅学習の進め方には中学生と高校生で異なる特徴がありますが、共通して重要なのは効果的な学習環境の整備、計画的な学習スケジュールの立案、そして目標達成に向けた学習方法の選定です。学習環境では、集中できる静かな空間の確保、適切な学習道具の準備、そして健康を考慮した体制や休憩の取り方が重要です。
中学生の自宅学習は定期テストや進路に直結するため、計画性と自主性を養う機会として非常に重要です。部活動や友人との時間も大切ですが、勉強時間の確保と目標に向かった努力は将来的な自己成長につながります。
最後に、家族や友人からのサポートも自宅学習の成功には欠かせません。特に高校生にとっては、自主性を尊重しつつも、適宜サポートや助言をもらえる環境がモチベーション維持に繋がります。中学生も高校生も、自宅学習を通じて自己管理能力、計画性、そして目標達成に向けた努力する力を育てることができます。
