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不登校は回復期が大切!子どもからの5つのサインと手助けのポイントを紹介

子どもの不登校はいつまで続くのか、いつ学校へ戻れるのか、気になる方も多いでしょう。

親としては不安と焦りが大きくなってしまいますよね。

しかし、不登校はいつまでも同じ状態が続くわけではありません。

必ず訪れる「回復期」の過ごし方が不登校克服のための鍵と考えられています。

この記事では、不登校の回復期に親が正しくサポートするためのポイントを解説します。

回復期はとても大切な時期であり、周囲の対応によっては回復どころか状態を悪化させてしまう危険性をはらんでいます。

不登校からのスムーズな復帰を目指すために回復期について学び、克服へと一歩駒を進めていきましょう!

不登校は回復期が大切!子どもからの5つのサインと手助けのポイントを紹介

目次

不登校の回復期とは

「家にいて暇な時間が増えてきたな」そう思うことはありませんか?

どう過ごそうかと考え始めるのは、不登校の「回復期」に見られる兆候です。

不登校の中にも時期によってサイクルがあり、気持ちが前向きになって学校に興味を示したり時間の使い方を考えたりするようになる時が訪れます。

不登校は病気ではないため、回復期には定義や明確な決まりがなく、よく見られる特徴に当てはめながら推測していくのが一般的です。

これからの長い人生の中、壁にぶつかるような場面は何度も訪れるでしょう。

自分が想定しない事態が起きた時に、じっと耐えるのではなく回復させることが強い心を作る方法のひとつです。

回復期に子どもが自分の気持ちを前向きにするコツを手に入れ、どう過ごしたかによって、

困難に立ち向かう力が養われるのです。

不登校から回復までの流れ

不登校が始まって回復に至るまでには、いくつかの段階を経て進んでいきます。

さまざまな考え方がありますが、ここでは次のような3つのステップをご紹介しましょう。

不登校のステップおもな特徴
不登校開始期・何らかのきっかけで学校に行きにくくなる
・頭痛や腹痛が見られることも
・遅刻や早退、欠席が増えて不登校へ移行していく
引きこもり期・学校へ行かずに家で多くの時間を過ごす時期
・ゲームなどにのめりこんで昼夜逆転生活となることも多い
・休息が必要なため、親からの厳しい声かけで追い詰めないように注意
回復期・不登校からの最初の行動が見られる時期
・心が落ち着き、多少周囲に興味を持ち始める
・何事も一気にせずに休みながらを意識

不登校からの回復には親の関わり方が影響します。

親は子どもへ寄り添い、味方であるという姿勢を見せることで、子どもが頼りやすい環境を作れるでしょう。

学校への復帰がゴールではない

不登校からの回復とは何を指すのでしょうか。

考え方はさまざまですが、おそらく多くの方が学校への復帰をゴールに設定しているはずです。

しかし、学校へ戻ることだけが不登校の解決策ではありません。

私たちは学校に行くのが当たり前だと幼少期から教えられているため、復帰の際も学校へ戻ることが第一だと考えます。

もちろん、学校では多くのことを学べて社会性も養える場所ですが、大切なのは卒業した後に何を得るか、自分はどう生きていきたいのかということではないでしょうか。

学校復帰が必要な理由学校以外での解決法
勉強についていけなくなるから家庭教師や塾、フリースクールで勉強できる
学校に行かないと将来が不安通学日数の少ない通信制高校や高卒認定で進路はひらける
社会から孤立してしまうアルバイトやボランティアを通して社会経験を積める

たとえ学校へ復帰できなくても、将来の夢や目標を叶える方法はあります。

「学校へもどること」だけをゴールにせず、その後に何が得られるかを意識して考えることが大切です。

不登校からのファーストステップは前向きな行動であればどんなことでもかまいません。

  • 教室に少しずつ復帰する
  • 保健室登校(別室登校)する
  • 学校復帰を目指し、フリースクールで勉強の遅れを取り戻す
  • 学校には行かないが、塾や家庭教師を利用して勉強する
  • 高卒認定試験に合格する
  • 通信制高校へ転入する

学校以外にも多くの選択肢があるのだと頭に入れておくと、少し心が軽くなるでしょう。

これって回復期?子どもからの5つのサイン

不登校からの回復期には、よく見られる行動が5つあります。

  • 周囲との会話が増える
  • 外出する回数が増える
  • 学校や進路を意識するようになる
  • 暇をもて余す
  • 自主的に勉強する

知らないと日常の中で見落としてしまうかもしれないため、この機会に頭に入れておくと後で困りません。

では、順に見ていきましょう。

周囲との会話が増える

不登校で気持ちが落ちていると、親しい友達はもちろん、家族との会話もなくなる場合がほとんどです。

それが回復期においては、子どもから話しかける機会があったり会話量が増えたりします。

話す内容は、勉強や学校のことだけでなく、趣味やゲームについての日常会話でももちろんOKです。

回復具合によっては、学校の先生や塾の先生、カウンセラーなどに今後について自分から相談ができるケースもあります。

会話の増加は子どもの気持ちに余裕が出てきたサインだと捉えてよいでしょう。

外出する回数が増える

不登校によってなかなか家から出なかった子が、少しずつ自分から外出できるようになったり、家族が出かける際について行くようになったりするのも回復の兆しです。

趣味や好きなことのため、お気に入りの場所など、外出の理由はなんでもOKです。

うまくいった勢いで外出頻度を増やしてもらおうと親が提案すると、せっかくの回復が止まってしまう恐れがあります。

言いたい気持ちは何とか堪え、あくまでも子どものペースに任せるようにしてください。

もともとあまり外出しないタイプの子だと、外に出たい、行動を起こしたいという感情は起きにくいかもしれません。

その場合は、「外出することに抵抗感がないか」を考えてみるとよいでしょう。

  • 積極的に外に出たいとは思わない
  • 外で誰かに会うのではないかと心配してしまう

ひきこもり期には、このように感じていたはずです。

回復期になると、次のように感情に変化が見られるようになります。

  • 外出が嫌な理由が見当たらなくなってきた
  • 好きな本を自分で買いに行きたい
  • コンビニに行くのが嫌ではない

自然と考え方が変わるまでには時間がかかりますが、誰でも起こり得る前向きな変化です。

学校や進路を意識するようになる

学校へ行かずに友達とも距離をおいていた子が、回復期には学校のことを気にするそぶりを見せます。

タイミングは人によって異なるものの、どんな子にも回復期は訪れるため、それまでは親が学校や進路について口を出しすぎないようにしましょう。

暇をもて余す

気分が落ち込んでいるひきこもり期は、やらなくてはならないことがあってもうまく体が動かないものです。

一方で回復期に突入すると心身ともに元気が出てきて、何もしていない時間を暇だと感じるようになります。

たとえば、部屋でゲームをしているとき、自分が本当にやりたくてやっているのか、暇な時間をやり過ごすためにやっているのかを考えてみます。

後者であるならば、回復期に入っているといえるでしょう。

時間を持て余す場合は、親子で一緒に出かけてみたり、家事の手伝いなど簡単な役割を与えてみたりするのもおすすめです。

「暇だ」「何かやることないかな」などと耳にするとつい何か言いたくなりますが、不登校の子どもが暇そうにするのは実は回復の兆しだと覚えておきましょう。

自主的に勉強する

不登校で勉強からしばらく離れると、学校での授業からも遅れてしまいます。

将来のことを一番気にしているのは子ども自身です。

回復期に伴って前向きな考え方ができるようになると、自宅で自分から勉強を始めることがあります。

まずは好きな科目だけでもよいでしょう。

勉強できるようになるのは、外に気持ちが向いてきている証拠です。

この時期に、塾やフリースクールなど、子どもの希望に合わせて学習サポートしてくれる場所を取り入れていくのがおすすめです。

回復期に気をつけるべきポイント

不登校の子どもが今どういう状態なのかは、はっきりと基準があるわけではありません。

子どもの行動を注意深く見たうえで、見極めていくことが重要です。

それと同時に、回復期の子どもへの接し方で気をつけたいいくつかのポイントがあります。

  • 親が焦らない
  • 子どもの変化に過剰に反応しない
  • 先回りせず一緒に考える

知っていると知らないとでは回復のスピードが変わってしまう可能性があるため、家庭内でも意識してみてください。

親が焦らない

回復期に子どもが見せる言動は、親にとって嬉しいものです。

「このまま回復して毎日行けるんじゃないか」

「明日はもっと長い時間学校へ行ってほしい」

「みんなと授業も受けられるかも」

ひとつ何かがうまくいくと、次々に欲が出てきてしまいます。

しかし、回復期の子どもはとてもデリケートなため、親のペースで次々やるように言われると途端にやる気を失ってしまう可能性があります。

子どもにもそれぞれのやり方があります。

自分のペースで歩き出す姿には口を出さず、一歩離れて見守りながらゆっくり付き合っていきましょう。

子どもの変化に過剰に反応しない

今までできなかったことがひとつでもできるようになると、祝福の気持ちを直接本人にも伝えたくなりますが、ちょっと我慢しましょう。

回復期は、親や周囲の人からの言葉にはまだまだ敏感な時期です。

たとえ回復を喜ぶ言葉だったとしても、子どもはプレッシャーやショックを感じるかもしれません。

逆に、子どもがうまくいかないときに咎めたり過度に励ましたりするような反応にも注意が必要です。

親が一喜一憂する姿をできるだけ見せずに、今までと同じ接し方を心がけましょう。

先回りせず一緒に考える

回復期には、子どもなりにどうやって学校へ復帰していくか考えているものです。

しかし、できるだけスムーズに学校復帰を果たすため、大人はつい自分の考えを子どもに押しつけてしまいがちです。

何でもかんでもやってあげることや失敗を未然に防いであげることが、子どもの将来のためになるとは限りません。

もし失敗してしまったら、そのときに手を差し伸べてあげればいいのです。

多少遠回りになってしまうとしても、子どもの考えを尊重して復帰のための計画を一緒に立てるようにしましょう。

なぜ不登校からの回復には時間がかかるのか

一般的には不登校からの回復には3ヶ月~1年程かかると言われています。

回復期がいつ訪れるかは、不登校の原因や子どもが置かれている状況にも左右されるため、人によって大きく異なります。

不登校から数週間で回復期に入る子もいれば、半年経ってもなかなか回復期に入れない子もいます。

数字はあくまでもひとつの基準に過ぎません。

親が学校復帰を願うあまり、その焦りがプレッシャーとなって子どもにのしかかることがあります。

「回復期の兆候が見られなくても、個人差があるから大丈夫」と思える心のゆとりが大切です。

失敗への恐怖やトラウマ

昨日今日何かがあって学校を休んでいるのであれば、原因を解決すればすぐに復帰できますが、不登校はそうではありません。

何らかのきっかけをもとに答えを見出せないまま悩み続け、耐えきれずに不登校となっています。

思い悩んでいた期間が長い分、回復までも時間がかかるのは仕方ないでしょう。

いじめや勉強についていけなかった挫折などが原因の場合、「またこうなってしまったらどうしよう」という感情がトラウマとなっている可能性があります。

過去の経験への恐怖が、無意識に回復へとセーブをかけてしまっていることもあります。

体力の低下

不登校中は外出が一気に少なくなります。

日中寝ていたりゲームをしていたりと部屋で過ごす時間が多く、徐々に体力が低下してしまうのも否めません。

外出や運動に連れ出せば体力作りにはつながるものの、いきなり外へ誘っても不登校の状況はさらに悪化してしまうでしょう。

子どもが心を落ち着かせ、自分から体力作りをしたいと思えるまでには時間がかかります。

不登校の回復には時間をかけてOK!この先の生き方を考えよう

先が見えずに不安が伴う不登校ですが、始まりがあればあれば終わりもあります。

心が傷ついて学校へ行けなくなってしまった分、元気になるのにも時間がかかって当然です。

回復期は、不登校から次の段階へと歩み出すための準備期間です。

この期間にプレッシャーをかけられたり、ショックを受けるようなことがあると、再びひきこもり期に戻ってしまう可能性があります。

そのため、回復期の過ごし方とサポートの仕方が重要です。

焦らず、急かさず、親がどっしり構えて子どもに寄り添っていれば、子どもも安心して過ごせます。

「ゆっくりで大丈夫。どうしたいか一緒に考えよう」

そんな温かい気持ちを持ちながら、大切な回復期とうまく付き合っていきましょう。

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