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将来の夢がない中学生はどうする?進路の選択肢と夢を見つけるヒントを解説

将来の夢がないという中学生は少なくありません。

なりたい職業もやりたいこともない、でも進路選択の時期はやってきます。

「夢を持ちなさい」と周囲の大人に言われて悩んでいる子どももいるのではないでしょうか。

この記事では、将来の夢を見つけるヒントと卒業後の進路の選択肢についてご紹介します。

今は夢がなくても焦らずに、自分の「好き」を少しずつ育てていきましょう。

ぜひ進路選択の参考にしてくださいね。

将来の夢がない中学生はどうする?進路の選択肢と夢を見つけるヒントを解説

目次

中学卒業後のおもな進路

中学卒業後の進路は、子どもたちにとって人生の大きな分かれ道です。

このタイミングで将来の夢について真剣に考え始める子も多いかもしれません。

高校への進学が一般的とされる現在ですが、それ以外にも進学の選択肢は存在します。

まずは、中学卒業後のおもな進路について、詳しく見ていきましょう。

全日制高校

一般的な高校といわれるのがこの全日制高校です。

学年制を採用しており、3年間で卒業します。

1年で学ぶカリキュラムが決まっているため、単位を落とした科目があると留年となる場合があります。

その場合、再び翌年度に全科目勉強し直さなくてはなりません。

行事や人間関係を通して多くの刺激が受けられるため、将来の夢のきっかけとなる事柄も多いでしょう。

しかし、中学時代に不登校経験がある場合は、全日制に通いにくさを感じる可能性があります。

定時制高校

定時制高校は、朝からではなく朝・昼・夜のいずれかの時間帯に登校して授業を受けるタイプの高校です。

1日の授業時間が限られるため、一般的に3年ではなく4年かけて卒業を目指します。
働きながら定時制に通う生徒が多く、幅広い年代の友達ができやすい環境です。

通信制高校

通信制高校は、3年以上の在籍で卒業単位を修得できれば高卒資格を得られます。

学年制ではないため、仮に単位を落とした科目があっても留年することはありません。

翌年にもう一度その科目にチャレンジすればよいだけです。

スクーリングと呼ばれる通学日も単位の修得には必要ですが、学校によってその頻度が異なります。

全日制のように毎日通う学校から、年に数日通うだけでよい学校までシステムが異なるため、自分のペースに合った学校を選ぶことが大切です。

働きながら高卒資格を取りたい、毎日高校へ通うのはつらい、集団生活が苦手であるという場合には通信制高校が向いているでしょう。

高等専門学校

高等専門学校は高専とも呼ばれ、工業系や商船系といった分野に特化した学校です。

5年間をかけて専門的な技術力を身につけ、就職へつなげていきます。

高専を卒業すると短大卒業と同じ学位を取得でき、大学3年次へ編入も可能です。

専修学校

専修学校は、将来に向けての教養やスキルを身につけながら、専門的な知識や技術を学ぶ学校です。

高専よりも幅広い分野の学校があり、医療・調理・美容・農業・ファッションなど、学科は多岐にわたります。

課程によって次のような3つに分かれ、入学資格が異なります。

課程入学資格特徴
専門課程(専門学校高卒専修学校の8割を占める。
専門的な知識を学び、就職に活かすため実習にも力を入れている。
高等課程(高等専修学校)中卒中学校での学習をベースに、専門技術を習得するための学びや実習をおこなう。
卒業後は専門課程や大学への入学資格を得られる。
一部の学科では、国家資格を取得できることも。
一般課程学歴・年齢に制限なし専門的な技術や知識を学ぶ。

フリースクール

フリースクールは、不登校などを理由に学校へ登校できていない生徒に対して提供されている民間施設です。

学校のようにカリキュラムが決まっているわけではないため、「学校復帰を目指す」「学校復帰を前提とはしない」「発達障害の専門家が対応」など、フリースクールごとに特色が異なります。

自分の目的に合わせて選択することが大切です。

勉強の遅れを取り戻すだけでなく、同じ境遇の友達と交流する場所でもあり、子どもが家族以外とコミュニケーションを取りながら社会性を養える環境です。

通信制高校への入学、あるいは高校卒業程度認定試験の修得を目指すといった目標をもって通うと、将来の選択肢が広がるでしょう。

職業能力開発校

「職業能力開発施設」のひとつであり、1~2年をかけて就職するために必要な知識や技術を身につける訓練校です。

中卒者を対象とした職業訓練をおこなっており、木造建築・OA事務・自動車整備などについて専門的に学ぶことができます。

就職

中卒で就職するという選択肢もあります。

しかし、就職を選ぶ人数は多いとは言えず、それに比例して中卒で応募できる業種・職種が少ないのが実状です。

早く働き始めるにも関わらず、生涯年収でも高卒とは差が出ることから、高卒以上の学歴を取得しておいた方が長期的にみても就職に有利だと言えます。

就職に役立つ知識と技術を効率的に得るため、先に述べた職業能力開発校で力をつけるのもおすすめです。

よりよい条件で働くためには、通信制高校で高卒資格を取得する、あるいは高卒認定試験に合格して大学や専門学校に進学するのがよいでしょう。

将来の夢がない中学生は珍しくない

将来の夢がない中学生は珍しくない

「やりたい仕事なんて思い浮かばない」

「夢がない自分は出来損ないなのかな?」

「みんなどうやって将来の夢を見つけているんだろう」

小学生の頃には多くの子どもが、スポーツ選手や芸能人に憧れたり自信を持って夢を掲げていたりしたことでしょう。

成長に伴い、親や先生の話と自分の将来とを照らし合わせる中で、成功する確率の低い夢は諦めてしまっているのが現実です。

そのため、将来の夢や目標がない中学生は決して珍しくありません。

また、不景気が続く世の中では失業や生活苦の報道を目にする機会がよくあります。

夢のある職業よりも安定した職に就くのが現実的だと考え、心の奥には夢を持ちながらも、とりあえず公務員を目指すという子どもも多いです。

夢=職業?いくつでも「やりたい」を見つけよう

将来の夢というと、どんなことをイメージするでしょうか。

  • 自分がなりたいと思う職業
  • 死ぬまでに達成したい目標
  • 数十年後に実現していたい生き方
  • 理想の生活水準  など

夢は本来、人の数だけ多様であってよいもので、他人と同じである必要はありません。

将来就きたい職業や叶えたい大きな目標がなくとも、「好きなこと」なら誰でもひとつはあるのではないでしょうか。

スポーツ・音楽・ゲーム・料理・旅行・映画鑑賞など、趣味にしているものは将来の夢にも結びつけやすいです。

仮に料理が好きだとすると、そこから派生する職業だけでも多岐にわたります。

  • 管理栄養士
  • フードコーディネーター
  • 調理師
  • 移動販売業者
  • パティシエ
  • パン職人
  • 酪農家
  • 料理教室講師
  • バリスタ
  • 農家
  • 漁師   など

自分の好きなことから細かな分野をさらに突き詰め職業に結びつけていくと、これまで自分で気付けなかった興味にも巡り会えることがあります。

「何に幸せを感じ、何が得意で、何をしているときが楽しいか」を自己分析してみましょう。

好きなことも夢も、ひとつである必要はありません。

興味のあるさまざまなことに対して同じように考えを広げていくと、自分の目指す道が徐々に見つかるはずです。

やりたいことと学業を両立できる通信制高校

「スポーツに専念したい」

「芸能活動優先で頑張りたい」

興味のあることに今すぐ挑戦したい、あと数年待てない、という場合もあるでしょう。

毎日の学校生活とやりたいこととの両立は困難、という際におすすめなのが通信制高校です。

通信制高校は毎日登校する必要がなく、自分のペースで学習を進めていけます。

レポートを提出し、決められた日数のスクーリングに参加しながら卒業単位を修得すれば高校卒業単位が得られます。

もちろん、全日制と同等の高卒資格です。

本来学校に行っている昼間の時間を自分のやりたいことに使えるのが、通信制の一番のメリットです。

気になる分野があるのであれば、通信制高校で一足早く専門的に学べる場合があります。

通信制高校では学校によって大きく特色が異なり、美容・音楽・デザイン・調理などの幅広い分野において専門学校のような知識と技術を身につける機会が設けられています。

興味ある分野であれば、勉強のモチベーションも一気に高まるでしょう。

子どもの夢を育てるための親の対応

子どもに将来の夢がないからといって、それは必ずしも親のせいということではありません。

しかし、親の接し方や家庭環境が子どもの考え方に影響を与えてきた可能性はあります。

ここから先、子どもが将来に明るい夢を持つためには、親としてどう対応したらよいのでしょうか。

  • 過干渉にならないこと
  • 経験する機会を与えること

以上の2つのポイントについて解説していきます。

過干渉にならない

子育てするうえで気をつけたいのが「過干渉」です。

過干渉とは、子どもがひとりでできることにまで親が口を出し指示することで、自分で考える機会を奪ってしまう状態を指します。

過干渉のまま成長すると、明るい将来を見つけられないまま進路選択の時期を迎え、自分の人生は結局親が決めるものだと思ってしまいがちです。

子どもがやることに極力口を出さず、自分で考えて行動する姿を見守るのは今からでも遅くありません。

本人の意思を尊重し、話を聞く・肯定する場面を増やしていきましょう。

経験する機会を与える

夢がないことと経験不足が関係していることがあります。

さまざまなことに興味を持つためには、実際に経験をするのが一番です。

サッカー選手に憧れる子は、サッカーをやったことがあったり、生で試合を観戦したことがあったりするはずです。

パティシエに憧れる子は、ケーキ作り体験に参加したり、お店でスイーツ作りの実演を見たりして心が躍ったのかもしれません。

誰しも最初は、興味もなく経験のないことばかりです。

「希望者は今度のJリーグの試合を観に行けるんだって」

「パティシエの動画を授業で観たんだけど、楽しそうだった」

子どもが話したちょっとしたきっかけを元に、「じゃあ、試合を観に行ってみようか」「家で一緒にケーキ作りしてみようか」と親が背中を押してあげましょう。

それが結果として「好き」につながらなくとも、経験のひとつとして子どもの記憶には積み重ねられ、将来の夢を見つけるための1ピースとなります。

もし更に興味を持った場合は、体験する機会を増やす、習い事としてチャレンジさせるなど、経験値を増やしてあげてください。

中学生で将来の夢がなくても大丈夫!好きと経験値を増やそう

将来の夢がないからといって焦らなくても大丈夫です。

  • 夢はたくさんあっていい
  • 夢がなくても進学先の選択肢は多い
  • なりたい「職業」に縛られず「どう生きたいか」を考える
  • 「好き」から興味を突き詰めていく
  • 高卒以上の学歴があった方が就職にも有利になる

趣味の域である「好きなこと」から将来の夢はいくつでも生み出せます。

また、中学生の子どもに対して親が意識したいのは次の2つです。

  • 過干渉にならずに、子どもを尊重して自主性を育てる
  • あらゆる分野での経験を増やす

今は夢がなくても、今後の生活の中で多方面に興味がわくかもしれません。

「自分はこうだ」と決めつけずに、できるだけ多くの分野にアンテナを張って毎日を過ごしましょう。

少しでも気になったことは挑戦しておくと、貴重な経験値として必ず自分の糧となるはずです。

焦らずゆっくり、好きと経験値を増やしていってくださいね。

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