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高卒認定試験(高校卒業認定試験)とは?受け方から高卒資格との違いまで教えます!

さまざまな理由により、高校の卒業が難しいという生徒は少なくありません。

高卒認定試験に合格すれば、高校を卒業していなくても大学や専門学校進学を目指すことが可能です。

そんな高卒認定試験について、今回は受験の仕方からメリット・デメリットまでをわかりやすく解説!言葉が似ている高卒資格との違いも説明しますので、高卒認定試験の理解を深めましょう。

目次

高卒認定試験(高校卒業認定試験)ってどんな試験?

高卒認定試験(高校卒業認定試験)は正式名称を「高等学校卒業程度認定試験」といい、一般的には「高認」と呼ばれています。

事情によって高校を卒業できなかった方の学習成果を試験によって評価し、高校卒業と同等程度の学力があると国が認定するものです。

平成17年度から導入されており、それまでは大学入学資格検定(大検)がおこなわれていました。

大検では高校在籍中の受験が認められていませんでしたが、高卒認定試験では高校・高専に在籍しながら試験を受けられるようになっています。

そのため、病気などで出席日数が足りず単位を取れていない場合でも、試験合格によって単位と認められることが可能となりました。

高卒認定試験に合格すると、大学・短大・専門学校への受験資格が与えられます。

進学だけでなく、資格試験を受ける際や就職にも活かせるのが魅力です。

試験科目

試験は、2日間の中で6教科14科目の試験が実施されます。

8~10科目すべてでの合格が必要ですが、仮に落としてしまった科目があっても次の試験で再チャレンジできます。

合格した科目については再度受ける必要はありません。試験はすべてマークシート方式でおこなわれます。

教科試験科目選択
国語国語必修
地理歴史世界史(A/B)いずれか1科目
日本史(A/B)、地理(A/B)いずれか1科目
公民現代社会いずれか1科目
倫理および政治・経済
数学数学必修
理科科学と人間生活科学と人間生活を含む2科目
または
科学と人間生活を含まない3科目
物理基礎
化学基礎
生物基礎
地学基礎
外国語英語必修

公民3科目と理科5科目で試験科目を選択できるため、必要な科目数は「8〜10科目」という開きが生じます。

公民で「倫理」と「政治・経済」を、理科で「科学と人間生活を含まない3科目」を選択した場合が10科目で最も多くなります。

難易度と出題範囲

「高校卒業程度と同等の学力が認められる」という試験ですが、高校までの基礎が問われる内容で、難易度は大学入学共通テストよりも易しいです。

高校3年分の勉強というよりは、中学校〜高校1年生程度の知識が問われることが多いです。

高校に入ってからの内容は、中学時代の基礎なしには身につきません。

中学校の勉強をしっかりおこなうことが肝といえるでしょう。

引っかけ問題などはほとんどなく、基本的な知識を問う問題が出されます。

合格点と合格率

合格点は各科目100点満点中40点程度、合格率は約40%です。

全科目50点以上を取れれば合格できるということになります。

合格率40%と聞くと、低いという印象を持つかもしれませんが、試験勉強に満足な時間を割けない受験者も多いことから低めの数字が出ています。

勉強時間を確保できる状況であれば、問題なく合格できるでしょう。

実際、一部の科目の合格率は80〜90%にものぼります。

履歴書への書き方

高卒認定試験を取得すると、履歴書に記載が可能です

学歴欄・資格欄、どちらに記載しても間違いではありませんが、厳密には資格であるため、資格欄への記載が必要と考えられます。

ただし、技能的な資格とは異なる性質を持つため、学歴欄には次のように記載するとよいでしょう。

〇〇年3月 〇〇中学校卒業
〇〇年4月 〇〇高等学校入学
〇〇年〇月 〇〇高等学校中途退学
〇〇年〇月 高等学校卒業程度認定試験合格

高卒認定試験と高卒資格との違い

高卒認定試験と高卒資格は同じものだと捉えられることがありますが、大きく異なります。

高卒認定試験は、高校卒業と同等程度の学力があると認められる資格です。学歴ではなく資格であるため、合格時点の最終学歴は中卒です。

一方の高卒資格は、高校の卒業資格を指し、最終学歴は高卒となります。全日制・定時制・通信制のいずれかの高校に3年在籍し、卒業しなければ得られません。

高卒認定試験のメリット

高卒認定試験と高卒資格との違い

事情により高校卒業が難しい場合、高卒認定試験がおすすめです。

知っておきたい5つのメリットについてご紹介します。

高校卒業と同等である

まずは、高校卒業と同等であることです。

それにより高卒という学歴がなくても、希望する大学・専門学校の受験が可能となります。

進学だけでなく、高卒を条件としている資格試験や採用試験にもチャレンジできます。

就職を考えたとき、中卒では働ける業種が限られてしまいます。雇用体制や生涯収入の面でも、高卒・大卒とは格差が生じるのが現実です。

しかし、高卒認定資格があれば、応募条件が「高卒以上」となっている募集にも応募が可能になり、就職後も昇級や昇格によい影響を及ぼしてくれるのです。

高校に通わずに資格取得できる

高卒認定試験の受験資格は、受験年度末に満16歳になっていること。

高校在学中でも受けられますが、すでに高校を卒業し、高卒資格を保持している場合は受験できません。

高校で毎日の登校に抵抗がある場合は通信制高校がおすすめですが、それでも全く行かなくてよいわけではありません。

「高校を中退したため、働きながら高卒認定資格がほしい」

「不登校でどうしても学校へ行けない」

このような場合は、登校の必要が一切ない高卒認定試験は魅力的といえるでしょう。

1年以内の合格が可能

高校を卒業するには、基本的に3年間の在籍が必要です。

それに比べて高卒認定試験の場合は、最短だと1回の試験で全科目合格ということもあり得ます。

年に2回試験を受けたとしても、受験を決めてから1年以内で高卒認定資格を取得できるのです。

大学受験や採用試験など、スケジュールが決まっているものに間に合わせるためには、短期間で合格を目指せる高卒認定試験は魅力的です。

高校に通い直すよりもかなりスピーディーに各種受験資格を手に入れられるでしょう。

高校の単位が試験に活かせる

高校に1年以上在籍し、修得できている単位があれば試験に活かせる場合があります。

受験科目が多い高卒認定試験において、科目数を減らせるのは大きなメリットです。

例えば「世界史Bの単位が高校で取れている」状態であれば、世界史は受験せずとも合格となります。

自分が高校で修得した単位については、高校が発行する「単位修得証明書」によって確認できます。

経験を個性としてアピールできる

不登校も高校中退も、これまでの人生の中でマイナスな記憶であるかもしれません。

しかし、高卒認定試験に合格すれば、高卒の他の生徒同様に大学進学や就職試験に臨むことが可能です。

面接時に過去について尋ねられる場面があるかもしれません。

そこに劣等感を感じることなく、自分がどう思い、何を目標にしてここまで来たかを堂々と伝えてみましょう。

人と違う経験は、大人になる中で大きなアピールポイントに変身します。

高卒認定試験のデメリット

多くのメリットがある一方で、高卒認定試験にもデメリットがあります。

自分に向いているか正しい判断をするためにも、デメリットにも目を向けておきましょう。

試験に合格しても学歴は中卒

高卒認定試験の合格によって、大学や専門学校、国家試験や各種資格の「受験資格」が得られます。

あくまでも資格であるため、最終学歴は中卒です。

中卒のままでは、就職できる業種も限られてしまうため、将来の目標を持って高卒認定試験に臨むことが大切です。

大学や専門学校に合格し、無事卒業して初めて最終学歴が塗り替えられます。

独学での合格は簡単ではない

高卒認定試験の勉強は独学が基本です。

基礎的な内容が問われるため、教科書や問題集、過去問を使った勉強となります。

試験の難易度は高くないのですが、科目数が多く出題範囲も広いことから、受験勉強自体が大変です。

わからないところを聞ける相手がいないため、勉強が頓挫してしまうことも。時間を確保して計画的に勉強を進めていく必要があります。

塾や予備校に通いながら試験を目指すこともあり、その場合は別途費用が発生すると考えておきましょう。

試験勉強期間は挫折と隣り合わせ

独学は簡単ではないとお話ししましたが、試験勉強期間は自分との戦いとなります。

高卒認定資格の大きなメリットは、高校に3年間を費やすことなく高卒と同等の資格を得られることです。

しかし、多くの科目の勉強を自分のペースで続けるのが難しく挫折してしまう人が多いのも否めません。

独学、試験への挑戦が難しそうという場合は、通信制高校という選択肢も視野に入れるとよいでしょう。

通信制高校も自分のペースでの学習が基本となりますが、わからないところを聞けたり、学習や進学についてのサポート体制が整っていたり、中には中学校の学び直しをしてくれたりする学校もあります。

焦らず、3年間の在籍という期間を考慮できるのであれば、無理なく高校卒業を目指せます。

高卒認定試験の受験準備

「高卒認定試験に挑戦したい!」

そう思った瞬間が未来への新たなスタートです。

高卒認定試験の流れを追いながら、受験するために知っておきたいポイントを見ていきましょう。

費用

受験料は科目数によって異なり、多くの科目を受験するほど費用もかかります。

受験科目数受験料
7~10科目8,500円
4~6科目6,500円
1~3科目4,500円

不合格だった科目は、再度受験するときにも受験料がかかるので注意が必要です。

願書の入手と提出

高卒認定試験は、毎年8月(平日2日間)と11月(土日2日間)の年に2回実施されています。

8月の試験では、4月上旬から受験案内の配布が始まり、4月下旬から2週間程度が出願期間です。

11月の試験の場合は、7月下旬から受験案内の配布が始まり、9月上旬から2週間程度が出願期間となります。

願書は各都道府県の教育委員会などの配布場所、あるいはインターネットや電話でも請求できます。

受験料は収入印紙で貼付し、顔写真も必要です。

願書は締切間近ではなく、早めに準備するようにしましょう。

受験票の確認

願書と提出書類が受理されれば、受験票が送られてきます。

受験票がなくては当日受験できないため、最も大切な書類です。

内容をよく確認し、試験会場の場所や移動手段、移動時間などについても計画を立てておきましょう。

試験当日の持ち物

いよいよ迎えた試験当日。

試験の際になくてはならない最低限の持ち物をリストアップしました。

  • 受験票
  • 鉛筆
  • 消しゴム
  • 時計
  • 試験会場の地図

科目数が多いため、筆記用具は多めに持っていくと安心です。

また、普段はスマートフォンや携帯電話を時計代わりにして過ごしている方が多いかもしれません。

試験では当然使用できないため、時計を必ず持参しましょう。

結果の通知

合格発表は、試験の約1ヶ月後と考えておくとよいでしょう。

8月の試験であれば8月下旬~9月上旬にかけて、11月の試験であれば12月上旬頃と予定されています。

合格者には「合格証書」、一部の科目のみ合格した場合は「科目合格通知書」、合格科目がない場合は受験結果がそれぞれ届きます。

試験科目の免除制度が使えるか確認しよう

高卒認定試験には、科目の免除制度というものがあります。

免除の条件は次の通りです。

  1. これまでに高卒認定試験で合格した科目がある
  2. 高校へ1年以上通い、取得した単位がある
  3. 5年制の高等専門学校に1年以上通い、取得した単位がある
  4. 英検・数検・歴検などの検定に合格している
  5. 文部科学省が指定する専修学校の高等課程に、これまで1年以上通っていた

高校在学中に取得していた単位数によっては、受験科目が一部免除になる可能性があります。

一定レベル以上の資格によっての免除もあり、英検準2級以上であれば英語を免除といった形になります。

少ない科目の受験でよいということは、受験勉強の負担も費用面での負担も減らせるでしょう。

また、一度試験で合格した科目については、次回以降免除となるため、残りの科目に集中して取り組むことが可能です。

高卒認定試験合格後の進路

高校を卒業していないと、就職を考えたときに不安がよぎるものです。

しかし、高卒認定試験に合格していれば、公務員試験をはじめ国家試験の受験資格ともなり、人生の選択の幅が大きく広がります。

警察官や看護師は、高卒認定合格からでも比較的目指しやすい職業です。

働き始めるまでには看護大学などで専門的な知識と技術を身につけ、さらに国家試験をクリアする必要がありますが、専門職に就けるメリットの方が大きいでしょう。

高卒認定試験(高校卒業認定試験)で将来の選択肢を広げよう!

高卒があたりまえとなりつつある現代では、中卒のままだと進学にも就職にも大きな壁が立ちはだかってしまいます。

高校卒業が難しい生徒にとって、高卒認定試験は自分の将来を切り開いてくれる明るい選択肢です。

難易度はそれほど高くありませんが、試験科目数が多いため、試験勉強が広範囲になるという覚悟は必要です。

時間を作り、独学で勉強を進められるタイプだと、効率よく知識を増やしていけるでしょう。

  • 大学進学を目指している
  • 行きたい専門学校がある
  • 同学年のみんなと同じタイミングで進学したい
  • 高校を卒業していなくても国家試験を受けたい
  • できるだけ早く受験資格がほしい

このような状況だと、高卒認定試験がおすすめです。

明確な目標があると勉強のモチベーション維持にもつながります。

一方で、どうしても1年以内に高卒認定資格がほしいという状況でなければ、通信制高校で高校卒業を目指すという方法もあります。

全日制から単位を引継げて、自分のペースで単位を取得していけるため、毎日の通学が難しい場合でも無理なく卒業できるのが魅力です。

自分が現在置かれている状況、将来の目標と高卒認定試験のメリット・デメリットなどをよく照らし合わせながら、明るい未来につながる道を探してみてください。

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