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中学生が感じるストレスとは?泣くのも大切!ストレスを溜めないコツについて解説します

最近、子どもの気分が落ち込みがちだと気にしている方もいるのではないでしょうか。

「ストレス」というと、大人の悩みというイメージがありますが、中学生の子どもたちも日々ストレスを抱えながら生きています。

そして、自分では気付かないストレスによって睡眠障害や不安、体調不良といった症状を引き起こしていることもあります。

今回は、中学生が感じるストレスとその原因について解説します。

注意すべき症状やストレスを溜めないための方法を知って、今日より少しでも過ごしやすい明日を目指しましょう。

中学生が感じるストレスとは?泣くのも大切!ストレスを溜めないコツについて解説します

目次

中学生が感じやすいストレスとは

中学生はストレスがかかりやすい年代です。

まだストレス耐性がついていないため、心にダメージを負いやすいという面もあります。

高校受験という大きなイベントを控えた中学生の年代は、まず成績の面で大きなストレスを感じるでしょう。

小学生の頃とは違い、部活動での先輩との上下関係やメンバー争いに心が疲弊するケースもあります。

さらに、将来への漠然とした不安や、友人関係・恋愛でのトラブルといった要素も加わり、複雑に絡み合い大きくなったストレスが知らず知らずに溜め込まれてしまうのです。

大人の立場からするとすぐに相談してほしいと思いますが、反抗心や自立心とのせめぎあいにより、なかなか大人に助けを求めにくい時期でもあります。

「そんなことで悩んでいるの?」と周囲が思うことでも、本人にとっては敏感に感じ取ってしまうという事例は少なくありません。

また、中学生のストレスの種類は男女によっても若干の違いが見受けられます。

男子は、「大人は自分のことをわかってくれない」「こうなりたいのにうまくいかない」という理想とのギャップで感じやすいのが特徴です。

自立心が芽生え、親にも悩みを相談しない傾向があるため、自分1人でストレスを抱え込みやすい点に注意が必要です。

一方の女子は、人間関係によるストレスが多くを占めます。

数人でのグループ行動が中心となるため、協調性を意識して行動することが増えます。

「周囲の子に嫌われたくない」「自分はどう思われているのか」「こんな体型はいやだ」といった他人の感情や自分の見え方を気にしやすいのが特徴です。

ストレスの原因を知ろう

ストレスにはさまざまな原因があり、同じことでも人によって受け取り方が異なります。

Aさんには何でもないことが、Bさんにとっては大きなストレスと感じられることもあるのです。

  • 新生活
  • 習い事
  • 人間関係
  • 自分の体調不良
  • 家族の体調不良
  • 親しい人やペットとの死別
  • 災害の経験   など

小さな要因の積み重ねがいずれ大きなストレスとなることもありますし、たった一度の衝撃的な経験がトラウマのように重くのしかかることもあります。

自分にとって、家族にとってどんなことがストレスとなっているのかがわかれば、対応方法も見えてくるでしょう。

ここに注意!ストレスによる心身の変化

ストレスは体にも症状を発生させることがあります。

明確な理由がないのにおなかが痛い、眠れないといった症状が続く際は、ストレスが原因と考えられるでしょう。

ほかにも、食欲不振や体の一部の痛みなどが頻繁に現れる場合もあります。

軽い症状であれば放っておいても問題ないと捉えられがちですが、症状を把握して早めに対処することが大切です。

ストレスがもたらす変化の分別具体的な症状

体の症状
眠れない、寝すぎる、途中で目が覚める怖い夢を見るだるい、疲労感が強い食欲がない、食べ過ぎる、体重の増減腹痛、吐き気便秘、下痢元気がない頭が重い爪を噛む動悸や息苦しさ、ふらつき体の痛み  など 
考え方の変化マイナス思考で、悪い方に考える自分自身を責める集中力が欠ける何も考えられない重要なことに触れるのを避ける  など
感情の変化気持ちが沈んで憂鬱感情の起伏が激しい何もしたくないすぐに泣くいつもイライラする落ち着かない興味がわかずに何をしても楽しくない常に不安がつきまとう  など
行動の変化生活リズムが崩れる家に閉じこもって寝続ける怒りっぽくなるお金の遣い方が荒くなる好きな遊びをしなくなる  など

ストレスは体の症状だけでなく、行動や考え方、感情の変化にも影響を及ぼすといわれています。

イライラしやすくなったり、これまでと遊び方が変わったりといった変化が見られることもあるでしょう。

子どもの些細な変化は、普段身近にいる家族が気が付きやすいものです。

今までとちがう様子がないか、時折気を付けて観察してみてください。

このほか、悲しくないのに涙が止まらなかったり突然倒れたりといった症状が見られる場合は、医療機関に行くことをおすすめします。

中学生もうつ病には注意

中学生は子どもから大人へと成長する、とても不安定な時期です。

大人の病気として知られている「うつ病」ですが、実は中学生が発症することも少なくありません。

うつ病は、不登校や引きこもりにもつながり、長い期間にわたって学校生活に影響を与える可能性があります。

うつ病の改善には、ストレスの原因の特定と適切な治療が必要となります。

自分のこと、友人関係のこと、学校のこと、家庭のことなど中学生を取り巻く環境にはさまざまな悩みがあるでしょう。

悩みが大きくならないうちに、家族や友人に相談することが大切です。

見逃さないで!うつ病の初期症状

次に、一時的な体調不良とは違う、うつ病の初期症状をご紹介します。

本人は気づいていなくても、症状は心と体からのSOSのサインです。

  • 食欲がなくなってきた
  • 体力が落ちてきた
  • 集中力がなくなってきた
  • 好きだったことに興味がなくなってきた

身近な人にこれらの症状が見られた場合は、うつ病の疑いがあるかもしれません。

1つずつ詳しく見ていきましょう。

食欲の増減が激しくなった

うつ病では食欲の低下がよく見られます。

これまで好きだったものすら食べられないとなると、誰でも心配になるのではないでしょうか。

食欲がなくなったことによる体重の減少で免疫力が低下し、ほかの感染症などにかかりやすくなってしまうというリスクも生じます。

一方で、思春期のうつでは、食欲現象ではなく増加として症状があらわれることもあります。

朝食を食べられないようになった、極端に甘いものを欲しがるようになったなど、食欲の増減に関してこれまでと大きな違いがあれば、経過を注意した方がよいでしょう。

体調不良を訴えることが増えた

漠然とした不安によって、身体的な症状があらわれるのも思春期のうつの特徴です。

たとえば、腹痛や頭痛、動悸や息苦しさ、体力の低下などの症状が挙げられます。

生活サイクルが乱れ、原因のわからない体調不良を頻繁に起こすようであれば、うつの可能性があります。

一時的ではなく長く続くようになると、「何もしたくない」「外に出たくない」というような無気力状態につながるかもしれません。

集中力がなくなってきた

精神的な不調があると、どんなことに対しても作業効率が低下するといわれています。

体が疲れていると普段より作業のスピードが落ちたり、長く集中できなかったりという経験が誰にでもあると思います。

うつ病による精神的な疲労も体の疲れと同様に、考え方や集中力に影響を及ぼしてしまうのです。

ひどくなると、計算ができなくなったり字が読めなくなったりという症状が出ることもあります。

好きだったことに興味がなくなってきた

うつ病によって、ものごとへの関心や興味が薄れることがあります。

本来は、体が多少疲れていても、好きなことであれば楽しめる、やりたがるというのが一般的です。

しかし、これまで好きだったことも楽しめない、興味を持っていないという状態が続くようであれば、ストレスが限界まで溜まっているサインです。周囲からみても変わったと感じられるようであれば、早急なサポートが必要と考えられます。

中学生がストレスを溜めないための5つのコツ

中学生がストレスを溜めないための5つのコツ

大人であれば、自分なりのストレス発散方法を身に着けている場合が多いです。

しかし、中学生ではうまくストレスをコントロールできず、知らず知らずのうちに溜め込んでしまう可能性があります。

健康的な生活のために日常生活の中で自分でできる対処法として、次の5つのポイントを意識してみましょう。

  • 質の良い睡眠をとる
  • 悩みは一人で抱え込まない
  • 自分と他人を比べない
  • 運動でストレス発散
  • 家族のサポートで心を安定させる

即効性があるわけではありませんが、続けていくうちに心が軽くなっていくはずです。

質の良い睡眠をとる

心身の疲労をとってエネルギーを回復させるには、質の良い睡眠がとても重要です。

睡眠によって疲労回復が促進され、同時に自律神経も整います。

そのため、ストレスも軽減されるのです。

夜にブルーライトの光を浴びると、睡眠に必要なホルモンの分泌が抑制されてしまいます。

できるだけ就寝の2時間前にはPC・スマホ・タブレットといった電子機器の使用は終わらせ、ゆったり過ごすようにしましょう。

悩みは一人で抱え込まない

何でも親に相談し、助けてもらってきた幼少期とは異なり、自立心が芽生える思春期には親とのコミュニケーションが減少傾向にあります。

それと逆行して悩みの種は増え続けるため、誰にも相談できずに1人で抱え込んでしまう中学生が少なくありません。

ストレスを溜め込まないためには、悩みを誰かに打ち明けることが大切です。

家族は、できるだけ子どもが話しやすい環境を作りましょう。

悩みの答えや正論ではなく、子どもの話を否定せずに聞き、どんな立場であっても味方だと伝えることで子どもの心が軽くなります。

自分と他人を比べない

思春期の中学生は、学校でもプライベートでも人との違いを目にする機会が増えてきます。

成績の違い、能力の違い、容姿の違い、性格の違いなどその項目には際限がありません。

一人ひとり違うというのは頭でわかっていながらも、自分より優れた人と比べて焦ったり落ち込んだりしてしまうものです。

他人との比較はストレスの蓄積につながるため、「自分は自分」「他人と比べても仕方ない」という意識を少しずつ育てていきましょう。

家族の声かけとしても、子どものありのままの姿を認め、良いところを褒めるようにします。

焦って人と比べる必要はないと伝えていくことが大切です。

運動でストレス発散

中学生は勉強が忙しくなるのに加え、ゲーム機やスマホを触る時間も多いため、運動部にでも入っていない限り運動不足に陥ってしまいます。

適度な運動は心身のリフレッシュとなり、ストレスの軽減に役立つといわれています。

毎日数十分でもかまわないので、ウォーキングやジョギングなどを継続的に取り入れるようにするとよいでしょう。

外での運動が難しければ、動画を参考にエクササイズを取り入れるのもおすすめです。

家族のサポートで心を安定させる

子どもの様子の変化に一番早く気付けるのも、一番近くでサポートできるのも家族です。

子どもに寄り添って話をきいたり、安心感を与えることで、心の棘を抜いていきましょう。

必要であれば、スクールカウンセラーや医療機関にも相談し、子どもが無理せず過ごしていけるような手助けをしていきます。

家族が自分の味方だと思えるだけでも、子どもの不安は軽減されるはずです。

数分「泣く」だけでもストレスは解消できる

つらいこと、悲しいことがあったとき、泣くのを我慢してはいませんか?

「人前で泣くのはちょっと……」「小さな子どもじゃないんだから泣くなんて……」と自分の感情に蓋をしていては、いつか気持ちのコントロールができなくなってしまいます。

泣くことは悪いことではありません。

イライラしているときに部屋で1人で思いっきり泣くと、気分がすっきりした経験はないでしょうか。

これは、感情的な涙を流すときには副交感神経が働き、ストレスによる緊張や苦痛から心身をリラックスさせてくれるためです。

「泣きたいときには泣く」という感情のデトックスが気持ちの切り替えになり、また頑張ろうというやる気につながります。

中学生のストレスは発散とサポートで早めの対処を!

新しい環境、難しくなる勉強、複雑になる人間関係、心身ともに成長する自分自身……。

日々さまざまな波に飲まれている中学生は、ストレスが多くかかる状態です。

「たかがストレス」と放っておくと、うつ病や引きこもりにも発展してしまう恐れがあります。

ストレスをゼロにすることは難しいですが、自分の中に溜め込みすぎないように対処することは可能です。

ポイントは、悩みを抱え込まずにうまく発散させること。

今回紹介した方法を試しながら、自分なりのストレス発散方法を見つけ、ストレスをコントロールしてみてください。

また、自分でできることには限界があるため、家族のサポートも重要です。

中学生は思春期で、親子の距離感が難しくなってくる時期なのは否めません。

それでも、子どもがつらくなったときに、いつでも頼れるようなコミュニケーションを日頃から心がけましょう。

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