日常生活をしていて「精神的にしんどい」と感じた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
一時的なものであれば良いですが、もし長く精神的にしんどい状況が続くなら危険なサインです。
そこで今回は、精神的にしんどいと感じたときの対処法について解説します。
そのほか、精神的負担を感じやすい人の特徴や精神疲労度チェックも解説するので、ぜひ自分に当てはめながら参考にしてください。
目次
- 精神的にしんどいと感じやすい人の特徴
- 精神的にしんどくなったときに表れる症状
- 精神的なしんどさが限界に達したときの症状
- あなたの精神疲労度チェック
- 精神的にしんどいと感じる原因は?
- 精神的にしんどいときの対処法&回復方法
- まとめ
精神的にしんどいと感じやすい人の特徴
精神的にしんどいと感じやすい人は、性格的にいくつかの特徴があります。
- 完璧主義
- 責任感が強い
- 我慢強い
- 気を遣いやすい
- 人に期待しすぎる
- 自己評価が低い
- 自己主張が苦手
いわゆる「精神的に強い人」「精神的に弱い人」というのは関係ありません。
どんな性格でも、上記に当てはまる人であれば、精神的にしんどいと感じる傾向があります。
具体的に、なぜ上記に当てはまる人が精神的にしんどいと感じやすいのかについて、解説します。
完璧主義
完璧主義な人は、何事にも完璧にやり遂げようとします。
そのため、周囲からの信頼は得やすいのですが、精神的に疲れを感じる人が多いです。
トラブルなどがあっても周囲に助けを求めづらく、自分で解決しようとする傾向があります。
責任感が強い
責任感が強い人は、何事にも最後まで自分でやり遂げようとする人が多いです。
しかし、プレッシャーを感じやすい側面もあり、精神的に疲れやすい傾向があります。
人に任せると不安に感じてしまい、頼ることもできず全て自分で背負い込んでしまう人も多くいます。
我慢強い
我慢強い人は「自分が我慢すればいい」と思ってしまうため、精神的な疲れを感じやすいです。
理不尽なことを言われても我慢してしまう人が多く、ストレスを溜めやすい傾向があります。
辛いことがあっても周囲の人に不平や不満を漏らすこともできず、自分を押し殺している人が多いでしょう。
気を遣いやすい
気を遣いやすい人は、周囲から「気遣いができる」ように思われがちです。
しかし、本当は周囲の人と衝突したくない・トラブルになりたくない、などといった理由で気を遣っている人もいます。
常に他人からどう思われるかを考えて行動しているため、自分の本当の意見を言えず、精神的な疲れを感じています。
人に期待しすぎる
人に期待しすぎるような人は、何も言わなくても自分の気持ちが伝わると思い込んでいます。
しかし、どんなに時間を共にしていても、自分の考えや思いは言葉にしなければ相手に伝わりません。
自分の気持ちが伝わらないと「なんで分かってくれないの?」と、精神的なストレスを感じてしまいます。
自己評価が低い
自己評価の低い人は、基本的にマイナス思考に物事を考えてしまう人が多いです。
過去に周りの人から認められなかった経験があると、自己評価が低くなってしまう傾向があります。
そのため、自分に自信が持てず、過去の失敗をずるずると引きずってしまうようです。
自己主張が苦手
他人に迷惑をかけたくない、という思いが強いため、精神的に疲れを感じてしまいます。
嫌われたくないとも思っていることから、自己主張ができません。
意見を言えないだけでなく、分からないところがあっても質問もできないため、勉強や日常生活に支障をきたすこともあり、さらにストレスを溜めてしまう恐れがあります。
精神的にしんどくなったときに表れる症状
精神的にしんどくなったときは、自分の症状を確認してください。
何かしらの症状が表れている場合は、精神的にかなり追い詰められている可能性があります。
もし以下で解説する症状に当てはまるなら、無理をせず休むようにしてください。
身体の不調やバランスが悪くなる
ストレスを溜めたり、精神的に疲れが溜まったりすると身体に不調をきたします。
よくある症状としては以下の通りです。
睡眠障害(眠れない・寝すぎる)/食欲が増す(減る)/倦怠感/疲労感/動悸/お腹の調子が悪い/便秘/下痢/のぼせ/冷え/肩こり/腰痛 等
薬でどうにかなるものもありますが、心因性の症状の場合は薬が効かなくなるケースもあるため、早めに対処することが大切です。
考え方がマイナスになる
精神的に疲れているときは、考え方がマイナスな方向にいきがちです。
以下のような場合には、ストレスが溜まっているかもしれません。
- どうせうまくいかないと思っている
- 悪い結果ばかりを想像する
- なにも考えられなくなる
- 大事なことも考えたくなくなる
- 集中できなくなる
- 「自分は出来損ないだ」と責める
前向きな気持ちになれないため、何をしてもやる気を出せない状態に陥ってしまうでしょう。
感情が不安定になる
マイナスな考え方になるのに伴って、精神的に疲れがたまっているときは感情が不安定になりやすいです。
特に以下のような症状が起こります。
- 憂鬱な気分になる
- 何をするにも億劫になる
- 意味もなく悲しくなる(寂しくなる)
- 不安になる
- 落ち着かなくてイライラする
- 絶望的に感じる
- 消えてなくなりたいと考える
- 何をしていても楽しくない
不安定な感情はさまざまな症状を引き起こします。
日々の行動が極端になる
精神的に疲れていると、日常生活にも異変が現れます。
普段しなかったような行動を起こす場合もあるでしょう。
特に以下のような行動には注意が必要です。
- 睡眠のリズムが崩れている
- 生活リズムが乱れている
- 部屋に閉じこもっている
- 過度に集中したり没頭する
- 些細なことでも苛立つ
- お酒や煙草の量が増える
- 浪費する
- 車の運転が乱暴になる
このような行動は、大きな事故や問題行動を引き起こしてしまう可能性があります。
早めに気づいて、対処することが大切です。
精神的なしんどさが限界に達したときの症状
精神的に疲れてストレスが限界にまで到達した際にもあらゆる症状がみられます。
何があったわけでもないのに勝手に涙が流れたり、突然倒れたりといった症状であれば周りもすぐ気付けますが、自分だけにしか分からない症状もあります。
自分で認識できる変化と周囲が気付く変化について紹介しましょう。
自分で認識できる変化
ストレスが限界に達した場合、以下のような症状が現れます。
- 疲れているのに眠れなくなる
- 好きなことなのに楽しめなくなる
このような症状が1日のうちにほとんど、さらに毎日続くようであれば医療機関への相談が必要かもしれません。
周囲が気付く変化
精神的に疲れている場合、以下のような変化が起こります。
- 些細なことで怒る
- 独り言が増えてイライラしている
- ケガが多くなる
- 表情が乏しくなる
- 口数が減る
- 身だしなみがだらしなくなる
- 遅刻や早退が増える
- 授業中にぼーっとしている
具体的な様子の変化は人それぞれですが、なんとなくいつもと違う行動をとっている場合にはストレスが溜まっている可能性が高いでしょう。
あなたの精神疲労度チェック
精神的にしんどいと感じているときは、どのくらいの精神疲労が溜まっているかを確認しておきましょう。
精神的疲労を溜め込んだままにしてしまうと、鬱や自律神経失調症などになる可能性があります。
以下の項目を見て、6個以上当てはまる場合は、注意が必要です。
- 気持ちが晴れない
- イライラしやすい
- 集中力が続かない
- 本やテレビの内容が頭に入ってこない
- 肩こりが続いている
- 頻繁に動悸が起きる
- 息切れしやすい
- 胃やお腹に違和感がある
- 食事の時間が短い
- 食べる量が多くなったまたは少なくなった
- 寝つきが悪い
- 睡眠途中に何度も起きる
精神的にしんどいと感じる原因は?
精神的にしんどいと感じる原因は、主に不安や疲れです。
ただ、多くの人は、精神的にしんどいと感じてから気付くことばかりなので、日常的には自分に負担を与えているとは気付かないかもしれません。
もし以下で解説する内容が当てはまる場合は、少しずつ精神的にしんどいと感じてしまうかもしれないので、注意してください。
働きすぎている
働き過ぎている場合は、精神的な負担を感じやすいので注意してください。
とくにインターネットが進化した昨今では、どこでも仕事をできるようになりました。
仕事がスピーディーに進む面ではメリットといえますが、反対をいえば、どこにいても仕事のことを考えなければいけないということでもあります。
また、仕事だけではなく、勉強なども同様です。
「何かをしなければいけない」というプレッシャーが続いてしまうと、精神的にしんどい原因になってしまいます。
人間関係の悩み
精神的にしんどいと感じる原因で、最も多いのが人間関係の悩みではないでしょうか。
なぜなら、人間関係の悩みは自分だけで解決できる問題ではないからです。
仕事や勉強であれば、自分で「やらない」という選択ができます。
しかし、悩まされる人間関係の大半は「巻き込まれる」ものです。
多くの人と付き合っていたり、周りに様々な考えを持つ人がいたりする場合は、とくに人間関係に対して、精神的なしんどさを感じてしまうでしょう。
身体的な疲れが溜まっている
肉体的な疲れも、精神的なしんどさに繋がる要因です。
とくに肉体的にしんどいと認識している状態は注意しなければいけません。
肉体的にしんどいと認識している場合は「身体が疲れているだけ」と感じてしまうために、精神的な負担を認識しにくいのです。
そのため「休めばまだやれる」「気持ちで乗り切れる」と、無理に頑張ってしまいます。
結果的に、その無理が精神的な負担になってしまうので、身体の疲れを感じたら精神的な負担に変わる前に、ゆっくり休んでください。
環境の変化
環境の変化は、大きなストレスを感じやすいです。
新しい環境に慣れるまでは、自分で気づかないうちにストレスになります。
職場環境であれば「結果を出せるだろうか?」「うまくやれるだろうか」など。
入学や引っ越しであれば「新しい友達ができるだろうか?」「お店の位置がわからない」などです。
誰しもが感じる緊張なので、乗り越えるには時間をかけるしかありません。
そのため、環境の変化が起きた時には、別の精神的負担をかけないようにしてください。
将来への不安
学生や若年層でよくあるのが、将来への不安からの精神的負担です。
将来への不安は、明確ではなくとも頭に残ってしまいます。
そのため、常にストレスを感じている状態と言えるでしょう。
将来的な不安は今すぐに解決できるものではありませんが、少しでも安心感を得るために何か動き出してみると良いです。
目標や目的に向かって動けていれば、少しずつ将来への不安は解消されるでしょう。
過度なプレッシャー
プレッシャーを感じやすい人は、精神的にしんどいと感じやすいです。
プレッシャーによる精神的なストレスで、身体に影響を与えるケースもあるでしょう。
しかし、プレッシャーによるストレスは、自分で乗り越える以外に方法はありません。
自分磨きをして自信を持てる自分になれば乗り越えやすくなるので、「自信がなくてプレッシャーを感じやすい」と感じているのであれば、まずは自分磨きをはじめてみてください。
精神的にしんどいときの対処法&回復方法
精神的にしんどいときの対処法や回復方法として、11個を紹介します。
どうしても精神的にしんどいときは、以下の方法を試してみてください。
基本的にはどのような悩みやストレスも、改善される可能性があります。
自覚症状がない場合でも「このままでは精神的にしんどくなるのではないか」と感じている人にも有効です。
それぞれの方法について具体的に解説していきます。
無理をしないで休む
精神的にしんどいと感じているなら、無理は禁物です。
現在、精神的にしんどいと感じているのは無理をした結果なので、今以上に頑張ってしまうと無理に無理を重ねることになります。
無理に無理を重ねれば、精神的にしんどいを超えて、鬱状態になってしまうかもしれません。
そのため、少しでも精神的にしんどいと感じたら、ゆっくり休むようにしてください。
何もかも忘れてただゴロゴロするだけでも、精神的なストレスを緩和できます。
丸一日休みをとって、自分の好きなように使いましょう。
生活習慣の改善
生活習慣の乱れは、自律神経を乱す原因になります。
そのため、精神的にしんどいと感じる要因になってしまうのです。
また、生活習慣が乱れているのは、過度な労働をしているからかもしれません。
生活習慣を正していくうちに、他の直すべきところが見つかるケースもあるので、まずは一度正しい時間に起きて正しい時間に寝るように心がけてみてください。
そのなかで改善できるポイントや無理をしているポイントがあれば、直していきましょう。
質の良い睡眠をとる
睡眠の質にも注意しましょう。
睡眠は、気持ちを落ち着かせる効果があります。
そのため、睡眠不足だったり質の悪い睡眠をとっていたりする場合は、精神的なバランスが乱れやすいです。
また、質の良い睡眠は、頭をスッキリ整理してくれるので、問題解決にも有効な手段になります。
何もかもうまくいかなかったり悩みが解消されなかったりする場合は、まず一度のんびりと好きなだけ寝てみてください。
ストレッチなどの軽い運動を生活に取り入れる
心身をリフレッシュするために、適度な運動を取り入れてください。
少し運動をするだけで、精神的にしんどいという気持ちがスッキリします。
運動自体は激しいものでなくても構わないので、ウォーキングやヨガ、ストレッチから始めてみましょう。
全身の血流も改善され、精神的だけではなく身体的にも健康になれます。
芸術や自然に触れる
精神的にしんどいときのリラックス方法として、芸術や自然に触れてみるのも良いでしょう。
人は美しいものを鑑賞することで脳に良い影響を与えると言われています。
そのため、広大な自然を見たり、美しい絵画を見てみてください。
一時的に頭の中が空っぽになったり、癒されたような感覚になったりするでしょう。
特別な観光スポットである必要はないので、緑の多い場所に行くだけでも良いです。
とにかく楽する方法を考える
精神的にしんどいと感じる作業などがあるならば、楽をする方法を考えてみてください。
楽をする方法が見つかれば、精神的にしんどい原因はなくなります。
もちろん、楽をする方法ばかりを探してしまうのは良いこととは言えません。
なかには辛さを乗り越えなければならないこともあります。
しかし「辛いのを乗り越えなければならない」というプレッシャーが、すでに精神的にしんどいと感じる要因になっているのではないでしょうか。
すべてに対して100%真面目に向き合う必要はないので、自分が無理をしないような仕事や勉強方法を見つけましょう。
何も考えない時間を作る
日常的に考えることが多いのであれば、一日中何も考えない時間を作ってみましょう。
精神的にしんどいと感じる理由は、考えすぎによるものかもしれません。
どうしても何かを考えてしまう場合は、目を閉じて眠るように数分だけのんびりしてみましょう。
毎日の数分の休憩だけで、脳が休まります。
好きな音楽を聞いたり好きな香りを嗅いだりしながら、のんびりする時間を作ってください。
他人と自分を比べない
精神的なしんどさが劣等感から来ているのであれば、一度他人と自分を比べることをやめましょう。
他人は他人、あなたはあなたです。
他人より劣っている部分があったからといって、すべてにおいて劣っているわけではありません。
あなたはあなたで、他人よりも優れている部分が必ずあります。
人を頼る
精神的にしんどいときは、自分だけでため込まないようにしましょう。
人に相談することで解決できる悩みもあります。
ただ、悩みを抱えやすい人は「相手に迷惑がかかってしまうかもしれない」と相談をためらってしまうかもしれません。
しかし、頼る行為というのは迷惑な行為ではないです。
「頼られている」という肯定感を高めるポジティブな行為にもなります。
一度考え方を切り替えてみて、人に頼ることにも挑戦してみてください。
やりたいことをやる
精神的にしんどいと感じるときには、やりたいことを思い切ってやってみましょう。
もしかしたら精神的にしんどいと感じる原因は、あなたが何かを我慢しすぎているからかもしれません。
もし何かを我慢していると感じる部分があるのであれば、一度その我慢を解き放って、思いっきりやりたいことに時間を費やしてみてください。
ストレス発散にもなりますし、新しいことに挑戦できる自分に変われるかもしれません。
環境を変える
精神的にしんどいときは、環境を変えてみるのも一つの方法です。
人には合う環境と合わない環境があります。
無理に合わない環境に馴染もうとすれば、どんどん精神的にしんどいと感じてしまうでしょう。
もしお金に余裕があるのなら、引っ越してみたり、新しい趣味を始めてみたりするのも一つの方法です。
新しい環境で新しい刺激を受ければ、精神的な辛さはなくなっていくでしょう。
まとめ
精神的にしんどいときは、無理をしないのが一番です。
無理をすればするほど気持ちが追い詰められて、さらに苦しくなってしまいます。
また、精神的にしんどいと感じる前に、自分で気付くことも大事です。
早い段階で自分のストレスに気付いてあげれば、しんどいと感じる前に対策できます。
ぜひ、負担を感じやすい人は、今回の記事を参考にして、対策を考えてみてください。