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朝起きられないのは病気?原因は?6つの睡眠障害と自分でできる対策

毎日、朝起きられずにどうしても遅刻してしまう、あるいは学校に行けない、という悩みを抱えていませんか?

「学校に行きたい気はあるのに、どうして朝になると起きられないんだろう」「朝がつらいのはみんな同じだから、起きられない自分は甘えているだけなのだろうか」と自分を責めている方も多いでしょう。

しかし、朝起きられないのにはさまざまな原因があり、中には病気が関わっている場合もあります。

この記事では、朝起きられない理由と自分でできる対策に加え、睡眠障害についても解説します。

ひとりで抱え込まずに適切な対応ができるよう、一緒に学んでいきましょう。

朝起きられないのは病気?原因は?6つの睡眠障害と自分でできる対策

目次

「朝起きられない」はどんな状態?

学校や仕事の時間に追われる朝、なかなかスッキリ起きられないのは不思議なことではありません。

前日までの疲れが取れていなかったり寝る時間が遅かったり、行きたくないという気持ちが強かったりで体が思うように動いてくれない日もあります。

特に、「朝起きようとしても起きられない」「気付いたらもう昼だった」「大切な予定の日にも起きられない」といった状態だと、遅刻や欠席が増えて日常生活に大きな影響を及ぼしてしまいます。

朝起きられない原因

一般的に朝起きられない原因として考えられるものは次の通りです。

  • 睡眠不足
  • スマホやテレビの影響
  • 睡眠の質
  • 睡眠リズムの乱れ

ひとつずつ見てみましょう。

自分の状況に当てはまるかどうかチェックしてみてくださいね。

睡眠不足

日頃から睡眠時間が短い場合、慢性的な睡眠不足で朝起きられなくなります。

寝る時間が遅いと、本来起きるべき時間に眠りが深くて起きられないという悪循環に陥ってしまうのです。

よく「寝溜め(ねだめ)」といった言葉を耳にしますが、私たちは睡眠を余分に溜めておけないため、週末にまとめて寝るようなことはおすすめしません。

睡眠不足解消のためとして数時間多く寝た分は寝付きの悪さにつながり、週明けの朝にまた起きられない、昼間に眠いという悪循環を生んでしまいます。

スマホやテレビの影響

寝る前のスマホの光は睡眠に悪影響を与えると聞いたことがありませんか?

情報化社会の現在、リラックスできて自由な時間である就寝前は、どうしてもSNSチェックや友人とのメッセージのやりとり、オンラインゲームなどに集中してしまいがちです。

スマホを長く見ているとブルーライトの刺激によって脳が昼間だと錯覚し、覚醒することで寝付けずに就寝時間が遅くなります。

ひどい場合は朝方に寝るという昼夜逆転生活になってしまうことも。

睡眠リズムを整えるためには、寝る直前にテレビ・パソコン・スマホなどの液晶画面を見るのはできるだけ避けましょう。

寝る前2時間はスマホを触らないのが理想的です。

睡眠の質

睡眠時間とともに、睡眠の質も大切です。

ぐっすり眠れていない状態だと、仮に8時間寝ていたとしても、疲れが取れずに朝スッキリ起きられません。

スマホを見ながら、あるいは電気をつけたまま寝ていたり、体に負担のかかる体勢で寝ていたりすると、眠りが浅く目覚めも悪くなるので気を付けましょう。

睡眠リズムの乱れ

毎日寝る時間がまちまちだったり、夕方に長めの昼寝をとったりしていると、眠りにつきたいときに眠れないという睡眠リズムの乱れが生じます。

脳は眠ることでしか休息が取れないため、体を休めるためにもできる限り毎日同じリズムで睡眠をとれるように心がけることが大切です。

昼間にどうしても眠い場合は、「15時頃までに15〜20分程度」と意識して昼寝を取り入れましょう。

朝起きられないことで考えられる睡眠障害や病気

朝起きられないことで考えられる睡眠障害や病気

睡眠時間を確保できているのに朝起きられないとしたら、それはなぜなのでしょうか。

朝起きられない状態が長く続く場合や、倦怠感が強くて起きたい時にも起きられない場合は、何らかの病気や睡眠障害が隠れている可能性があるのです。

また、小中学生の場合は、発達障害が関連して朝起きられない原因となっているケースもあります。

ここでは、睡眠に影響を与えると考えられる6つの例をご紹介します。

気になることがあれば、専門医に相談してみましょう。

低血圧

朝起きられない=低血圧というイメージがもっとも一般的ではないでしょうか。

低血圧とは、最高血圧100mmHg以下が目安といわれています。

  • 朝起きるのが苦手
  • 疲れやすい
  • 立ちくらみしやすい
  • 食欲がない

以上のような症状が起こるため、午前中の活動はなかなかスムーズに物事が進みません。

起立性調節障害

「起立性調節障害」は思春期の子どもに多く、低血圧をともなう自律神経の病気です。

目が覚めていても、体調不良により起きられないというのが特徴。

横になってから起きた時に血圧測定や血液検査によって判断されます。

午前中は頭痛や倦怠感、目眩といった症状が強いため起き上がることが困難ですが、午後になると症状が回復して動けるようになります。

午後から夜にかけては元気になっているため、診断がついていない状態だと、朝起きられないのは学校へ行きたくない甘えや怠けだと誤解されることもあります。

親が強い口調で登校を強要してしまうことも多く、決めつけによって子どものSOSを見逃さないよう注意が必要です。

概日リズム障害

「概日リズム障害」とは「睡眠相後退症候群」とも呼ばれ、体内時計が後ろにずれていってしまうことで日々の睡眠に影響を及ぼすものです。

私たちは普段、体内時計によって毎日同じくらいの時間帯に眠くなり、一定の睡眠時間を経て起床するというリズムができています。

しかし、何らかの原因によって夜更かししていると、体内時計が狂って寝付きが悪くなり、寝る時間がどんどん遅くなります。

その結果、眠気がもっとも強くなるといわれている朝方の3時~4時頃に眠り、午後に起きるという昼夜逆転のような睡眠リズムができあがってしまいます。

概日リズム障害は誰でも陥る可能性があり、この状態で無理に朝の時間帯に起きようとしても、体調不良をともなって起きられません。

朝、深い眠り状態のため目覚められないのが、概日リズム障害の特徴です。

睡眠時無呼吸症候群

「睡眠時無呼吸症候群」は、寝ている間に一定時間呼吸が止まってしまう病気です。

呼吸をするために目を覚まし、また眠ると止まってしまうということを繰り返しており、

一晩中睡眠が浅い状態です。

ぐっすり眠れていないため、昼間に強い眠気に襲われることが多くなります。

自律神経の乱れ

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つがバランスを取り合いながら体の活動時間と休息時間を調節しています。

昼間は交感神経が優位となるため活発に動くことができ、夜になるにつれて副交感神経が優位になり、心身共に休息を求めるように変化します。

ストレスなどで自律神経のバランスが崩れると、休息の時間がうまくとれずに活発なまま寝ることとなります。

その結果、眠りが浅かったり夜中に起きてしまったりするのです。

うつ病

勉強や家庭環境、人間関係などでプレッシャーやトラブルを抱えていると、それが気になって寝付けない、眠りが浅くなるということがあります。

長期間のストレスはうつ病などを引き起こし、眠れない・起きられない・やる気が出ないといった症状を出現させます。

うつ病の場合は不眠の他に、眠れるけれど昼過ぎまで起きられないという「過眠」に悩まされることがあり、適切な治療と休養による心の回復が大切です。

朝起きるために自分でできる対処法とは

では、朝スッキリ起きるために自分でできることは何でしょうか。

日常生活の中で明日からでもすぐに試せる8つの方法をご紹介します。

生活リズムを整える

規則正しい生活リズムで過ごすのは、体調を整えるのにとても重要です。

毎日朝は同じ時間に起きて、3食しっかり食事を摂り、夜は同じくらいの時間に寝る、これだけなら決して難しくはないはずです。

朝食は体を目覚めさせるためにも抜かずに食べましょう。

寝る前2~3時間前には夕食を済ませます。

幼少期にはできていた健康的な生活リズムが、やることも誘惑も増えた中学生・高校生になるとなかなか守れないものです。

まずは、寝る時間を決めるところからやってみましょう。

続けているうちに徐々に生活リズムが整ってきます。

睡眠時間を削らない

勉強や仕事のために睡眠時間を削ってでも頑張ろうと思うことがあるかもしれません。

1日に8時間程度寝ていると考えると、たしかに「その時間を少しでも使えれば……」と思うのも頷けます。

しかし、睡眠時間を削ると、結果としてイライラしやすくなったりネガティブになったり、判断に時間がかかるようになったりと作業効率を下げてしまうのです。

寝不足によって急な眠気やケアレスミスも招いてしまうため、「急がば回れ」の考え方で忙しいときこそ睡眠は毎日とるようにしましょう。

明るさを調節する

体内時計を正常に保つには、外からの光による刺激が作用しているといわれています。

昼間も暗くした室内で過ごすことが多い、反対に夜に明るい照明のもとで過ごすことが多い生活だと体内時計に乱れが生じやすくなります。

寝付きの悪さに悩まされることが増えるかもしれません。

対策として、朝起きたらカーテンを開け、意識的に太陽の光を浴びるようにしましょう。

十分な明るさがない日は照明をつけて光を取り入れると、体内時計をリセットします。

夕方以降のカフェインはNG

カフェインには覚醒の作用があるため、寝る前に摂取すると寝付きが悪くなります。

眠りたくないときにブラックコーヒーで気合を入れるようなイメージがありますが、夕方以降にはコーヒー・紅茶・緑茶といった飲み物は避けた方がよいでしょう。

適度に有酸素運動をおこなう

夜に向けて適度に体を疲れさせておくと、スムーズに入眠できます。

体に負荷がかからない程度の有酸素運動は、睡眠の質の向上に効果的といわれています。

毎日ではなくても、週に3~4日昼間の時間帯にウォーキングなどをおこなうのがおすすめです。

寝る前の激しい運動は、体が興奮状態になって寝付けなくなるため避けましょう。

入浴時間は寝る90分前に

質の良い睡眠をとるためには、寝る時間の約90分前に入浴するのが望ましいとされています。

ぬるめのお湯に10~15分程度浸かることで、体がじわじわ温まり、脳の興奮も落ち着いていくため寝付きがよくなります。

お気に入りの入浴剤を使うと、よりリラックスできるのではないでしょうか。

1日の疲れを癒やす時間として、自分に合った入浴のタイミングを見つけてみましょう。

睡眠環境を改善する

良い布団さえあればゆっくり寝られるというわけではありません。

寝るための環境も睡眠には大切な要素です。

たとえば、部屋の温度・湿度・明るさ・音といったものが挙げられます。

寝るときの部屋は暗くし、外からの光が視界に入らないようにします。

音が気になるようであれば耳栓の使用もよいでしょう。

乾燥していれば加湿をするのも快適な睡眠のためにはおすすめです。

ストレスを溜めずにリラックス

ストレスのかからない毎日を過ごすのは難しいものですが、寝る前にストレスを軽減することは可能です。

  • 読書
  • 音楽鑑賞
  • 瞑想
  • アロマ
  • ヨガやストレッチ

寝る前のほんの10分でもいいのでリラックスする時間を設けると、睡眠の質を高められるだけでなく、スムーズに眠りにつけます。

朝起きられないのは怠けじゃない!睡眠障害を知って自分と正しく向き合おう

朝起きたくても起きられずにつらい毎日を送っている方は少なくありません。

疲れ・ストレスといった日常的な要因で起きられないのとは別に、睡眠時間が確保できているにもかかわらず起きられない状態は、心身の不調が生じていると考えられます。

生活リズムを整える睡眠時間を削らない明るさを調節する夕方以降のカフェインはNG適度に有酸素運動をおこなう入浴時間は寝る90分前に睡眠環境を改善するストレスを溜めずにリラックス

以上のような、日々の生活で意識できる対処法を試しても改善が見られない場合は医療機関に相談しましょう。

自分でもコントロールできない起床の乱れは、怠けによるものではありません。

子どもは、「どうして自分だけ朝起きられないんだろう、学校へ行けないんだろう」と自分を責めてしまいがちです。

起立性調節障害などはっきりした原因がわかることで、甘えや怠けのせいではないと明らかになり、少し気分が晴れてきます。

自分に合った対処法がわかれば、状態の改善とともにストレスも減らしていけるでしょう。

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