学校を休みたい日は誰にでもあるものです。「適当な理由をつけて今日だけ休みたい」
そう感じるのは、心と体が疲れているサインかもしれません。再び元気に学校へ通うため、休養が必要なときもあります。
しかし、「休みたい」という理由だけでは親にも学校にも許されないのが現実ではないでしょうか。
この記事では、学校をどうしても休みたくなった時に周りにどのように伝えたらいいかについてまとめました。
無理をして学校に行けば周りには問題がありません。しかし、無理を重ねた結果、学校に行けなくなったり後になって大問題となってしまうこともあるのです。
「今日、学校を休むだけで心の整理がつくか試してみたい。」そう思った時の参考になさってください。
目次
どうしても学校を休みたい時に親を納得させる方法
学校は休まずに毎日通うのが本来望ましいことですが、何らかの強いストレスを抱えた状態であれば、休養が悪いとは言い切れません。
学校を休みたい時の最初のハードルは「親に何と言うか」です。親に休みたい旨を伝えても、サボりや怠けだと捉えられがちですよね。親の許可がないと学校を休むのは難しいですし、勝手に休んでも学校から家庭へ連絡が入ってすぐにばれてしまいます。
仮病以外に学校を休む理由があるのか、どうやって親と交渉し納得させられるかを、7つのポイントから見ていきましょう。
1.体調不良を理由にする
体調不良がある場合は、一番正当な理由と言えます。
- 頭痛がひどい
- めまいがある
- 腹痛や下痢がおさまらない
- 成長痛で全然眠れなかった
- 生理痛がつらい
- 吐きそう
- 熱っぽい
- なんとなく体調不良
- 体がだるい など
痛や腹痛は比較的誰にでもよくある症状で、程度も個人差が大きいものです。
風邪、疲れ、偏頭痛、精神的なものなど考えられる原因もさまざまで、病院にかかるほどではなくても外出するにはつらいという痛みは実際にあります。
見た目で症状が確認できないため、休んで一日様子を見てみようと親も思ってくれるケースが多いです。
腹痛や吐き気であれば、見た目にも伝わりやすいので休む理由としては率直ですね。
「下痢が続く」あるいは「吐きそう」といった状態は、「登校途中に痛みや吐き気の波が来たらどうしよう」という不安がつきまとうもの。親にもその心理を理解してもらえるはずです。
熱に関しては、今のご時世だと環境的にも周りが警戒するということもあり無理せず自宅待機することが望ましいでしょう。
インチキで熱を理由に休もうとした場合は体温計測でバレてしまうのであまりインチキで熱を理由に学校を休むというのは得策とは言えませんが、平熱より少し高いくらいの熱があれば、「熱っぽいからもっと上がりそう」などと体調不良を訴えることはできそうです。
2.行きたくない理由を正直に話す
親のタイプによっては「休みたい」と素直に伝えるだけで認められることもあります。
しかし、大抵は学校へ行くよう強要されるでしょう。
- 友達と喧嘩して気まずい
- 嫌なことがあった
- 学校に馴染めなくてつらい
- どうしても合わない先生がいる
具体的に行きたくない理由がある場合、正直に理由を話す方が耳を傾けてもらえるでしょう。親に嘘をつく必要がなく、気持ちもすっきりするはずです。
基本的に親は子どもの味方であり、困ったことがあれば力になりたいと考えています。日頃からコミュニケーションがとれている親子であれば、親身になって話を聞いてくれるでしょう。
問題解決のためにも今は休息が必要とわかれば、短期的な休みには了承が得られるのではないでしょうか。親に直接言いにくいならば、手紙を書いてみるのもひとつの手です。
顔を合わせて話すとどうしても感情的になってしまう場合もありますが、手紙だと互いに冷静になれるもの。
何がつらいのか、どうしたいのか、自分の気持ちを文字に起こすことは気持ちの整理にもつながります。
3.前もって相談する
どうしても休ませて欲しい行事がある、つらいことがあって学校に行けないという場合は、当日の朝に休みたいと訴えるより、事前に親に相談した方がよいでしょう。
「明日は休みたい」と前日から話しておくことにより、朝起きられずサボりたくて言っていると受け取られることが少なくなります。
学校で過ごすのが精神的につらい場合、その場しのぎで嘘をついて学校を休むことは解決にはなりません。
親との話し合いを進めてから学校などへも相談するとよいでしょう。
4.代替案を提示する
親としては、子どもが学校を休むからといって遊んだりゲームをしたりして過ごすのはどうかと思っているはずです。
勉強に遅れをとってしまうことにも、将来を見据えて不安があるでしょう。そのため、休みたいと言う時点で代替案を合わせて伝えるのが効果的です。
「体調が悪いから休むけど、テスト勉強はやるね」
「午前中は体を休めて、午後からは家の手伝いをやっておくから」
「せっかく家にいるから、今日は普段できない苦手教科にしぼって勉強するよ」
このような提案によって、休むことを前向きに受け入れてもらえるかもしれません。
5.保健室登校(別室登校)する
休みことに対して反対されるケースもあるでしょう。その場合、保健室登校(別室登校)を利用するのもおすすめです。
通常通り登校して保健室を利用したり、登校時間を少しずらせば、他の生徒と顔を合わせる心配もないでしょう。
学校を休むことで与える将来への影響とは?
学校を休むとどんな影響があるのでしょうか。
小学生の場合、義務教育なので進級に関わる問題はありませんが、頻繁に休むと勉強に遅れが出ることが考えられます。
将来の受験勉強に向けて集中力や総合的な基礎力をつけていく時期であるため、毎日少しずつでもよいので学習習慣は身につけておきたいものです。自宅での自主学習あるいは塾や家庭教師での勉強ができていればフォローできるでしょう。
中学生も義務教育ですが、欠席日数が多くなると各教科の成績に影響する可能性があります。成績は高校受験時の内申書に関わるため、残念ながら無視することはできません。親もその点を気にしているため、できるだけ学校に行くように促すことが多いでしょう。
高校生の場合は、欠席が多くなると進学だけでなく進級にも関わります。小学生・中学生に比べて、欠席日数は重い問題だと考えられます。高校に入学した以上、高校卒業資格は目指したいものです。
留年してでも通い続けるのか、今の学校を退学して新しい道を探すのか、転校して新しい環境で挑戦するのか、自分ひとりで抱え込まずに親や先生と話し合うことが大切です。
学校を休みたくなったら誰かに相談しよう
学校を休むのは悪いことだと捉えられがちですが、少し休養をとることがリフレッシュとなり、結果としてその後問題なく登校できるようになる子も少なくありません。
もし、学校に行くのを躊躇するような悩みがあるなら、抱え込まずにまずは相談してみてはどうでしょうか。
自分とは違う見方から意見をもらえたり、自分では思いつかないような解決策が見つかったりすることもあります。
何より、悩みを人に話すことで少しは心の曇りが晴れ、自分は孤独ではないと感じられるはずです。
親が話を聞いてくれない、どうしても理解が得られないという場合は、スクールカウンセラーに相談するという方法もあります。
また、子どもが匿名で利用できる、相談専用の電話やチャットもあります。
悩みを相談することで心を軽くし、アドバイスを参考に改めて親に気持ちを伝えてみるとよいでしょう。
通信制高校という選択
学校は毎日行くものだと、小さい頃から言われ続けてきた方がほとんどではないでしょうか。
もちろん、小学校から高校まで毎日楽しく登校できるにこしたことはありません。
しかし、学校に行くのがつらい日があるのも現実です。
頻繁にあるいは長期的に学校を休んでしまう場合は、通信制高校という選択肢があります。
通信制高校は単位制を採用しており、決められた単位数を卒業までに修得すれば卒業が可能なシステムです。よって欠席日数による進級の規制がありません。
さらに通信制高校を卒業して得られる高校卒業資格は全日制と同じもので、進学や就職に不利になることはありません。
学校を休みがちだったからといって、進学を諦める必要もありません。
また全日制のように週に何日かは登校したいという場合は、登校日数の多い学校を選ぶことも可能です。