最近、大学生や高校生が学生時代に起業して成功したという話を聞く機会が多くなりました。
地方公共団体や企業・大学など、さまざまな団体が学生の起業アイデアを審査するコンテストを開催していることから、若い起業家を世に出す意識が高まっていることがわかります。
高校生でも起業することはできます。
しかし、未成年である高校生が起業して成功するためには、起業の際の注意点や成功のためのポイントを知り、しっかりと準備を整えることが大切です。
通信制高校の中には、学校に通いながら起業・ビジネスについて学べるコースを展開している高校もあります。
今回は、高校生で起業するために利用できる情報を紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
目次
- 高校生でも起業はできるの?
- 高校生の起業方法
- 起業の際の注意点
- 起業したい高校生が今からできる準備
- 起業を成功させるための6つのポイント
- 高校生の起業ならID学園高等学校がおすすめ!
- 高校生でも起業できる!事業アイデアを膨らませて一歩踏み出そう
高校生でも起業はできるの?
起業とは、主に「新しく事業を始めるために会社を作ること」です。
起業自体に年齢制限は設けられていませんが、会社を設立する手続きができるのは15歳以上と定められています。
※15歳未満は手続きに必要な印鑑登録ができないため。
高校生は入学時点で15歳であるため、起業できます。
実際に、今では多くの学生起業家が社会に出て成功をおさめています。
しかし、15歳以上であるといっても、高校生はまだ未成年です。
高校生が起業して成功するには、親の同意や金銭的な面などのいくつかの注意点やポイントを押さえておく必要があります。
高校生の起業方法
実際に高校生起業家として成功している起業方法には、以下のようなものがあります。
- アプリ開発
- イベント企画
- オンライン販売サイト など
現在は学校の授業やプログラミングスクールなどでプログラミング学習に触れる機会が増えました。
プログラミングを学び、その知識を使ってアプリを開発したり、コンピューターやスマートフォンなどの電子機器のプログラムを作ったりする方法は、年齢に関係なく技術さえあれば実践できます。
また、パソコンとネット環境があれば、自宅で低コストで始められるため、高校生でも起業しやすい方法だと言えるでしょう。
イベントの企画は、テーマに沿って催し物を企画し、場所決めや出演者への交渉、宣伝やPRからイベント開催までを取り仕切るものです。
高校生向けのイベントであれば、高校生ならではのニーズに沿った企画を考えられるため、実現に結びつきやすくなります。
さらに、テーマやイベントタイトルの工夫や、SNSの活用、イベントの規模やオンラインでの開催など、アイデア次第では低コストでの起業が可能です。
また、自分が選んだ商品を販売するオンライン販売も、始めやすい起業のひとつでしょう。
在庫を持たずに注文を受けてから準備をし始める方法なら、売れない在庫を抱えてしまって損をするリスクが少なくなります。
最初は少ない種類の商品のみを売り出し、売れるようになってきたら徐々に種類を増やすなどの工夫もできるでしょう。
いきなり大きな会社を設立しようとしても、高校生では金銭的に難しいケースがほとんどです。
工夫次第で資金が少なくても始められることが、高校生にとって最も現実的な起業方法と言えます。
起業の際の注意点
資金が少なく始められるということを含めて、起業の際には知っておきたい注意点がいくつかあります。
高校生だからこそ気を付けておくべきことは、以下の3つです。
- 勉強と両立ができるかどうか
- 保護者の同意は得られるか
- 起業にかかる資金を調達できるか
ひとつずつ詳しく見てみましょう。
勉強との両立
高校生の本分は学業です。
起業して仕事にばかり時間を費やしてしまうと、勉強する時間がなくなってしまいます。
その結果、出席日数が足りなかったり、成績が伴わずに留年や退学になってしまったりする恐れがあります。
学業と起業のどちらも中途半端になってしまうと、将来の選択肢が狭まってしまいます。
そのため、起業した後に勉強と仕事の両立が可能かどうか、どうすれば両立できるかを考えておくことが重要です。
また、急な成績ダウンや出席日数の変化は保護者にも心配をかけてしまいます。
起業の目的や方法だけでなく、今後の学業への取り組み方を保護者と話し合っておくことも大切です。
保護者の同意
起業とは主に「新しく事業を始めるために会社を作ること」です。
これは、法律上の義務や権利を生み出す「法律行為」と呼ばれるものにあたります。
この「法律行為」を未成年者がおこなうには、親権者(保護者)の同意が必要である、と国が定めています。
起業をするうえでの手続きや書類には、必ずそれをおこなう度に、保護者の同意が必要だと知っておきましょう。
起業の意思があること、どういった内容で起業したいのか、など、あらかじめ保護者と話し合っておく必要があります。
資金調達
起業するためには資金が必要です。
会社を設立するために必要なお金のことを「資本金」と言います。
【資本金とは】 事業者(仕事をおこなう者)が準備した会社の運営に必要な資金のこと。平成18年から資本金1円からでも会社設立の可能になっている。 |
このように、法律上は資本金の額が少なくても会社を設立できることになっています。
しかし、実際には会社を始めるための初期費用や、会社が軌道に乗って利益が出るまでの間に会社を管理していくためのお金も必要です。
まずは、起業の準備にいくらかかるのか、いくら売り上げれば会社を続けられるのかを考え、どの程度の資金を調達する必要があるのかを計算しておきましょう。
アルバイトなどで資金を貯める、個人事業主として起業する、などの方法が難しい場合は、少ない資金でも始められる起業方法を選び、利益を得ながら次の資金を貯めていくこともできます。
また、国や地方公共団体が実施している、起業を後押しするコンテストやグランプリにチャレンジするのもおすすめです。
入賞すれば賞金をもらえることもありますし、企業や投資家の目に留まることで出資を受けられる可能性もあるため、資金調達の機会として積極的に活用しましょう。
起業したい高校生が今からできる準備
起業をするには、法務局へ登記書類を提出する必要があります。
書類を作成するには、事前にさまざまな準備が必要です。
- 事業アイデアをチョイスする
- 会社名や事業目的を決める
- 登録書類を作る
高校生が起業するために今からできる準備を、ひとつずつ見てみましょう。
事業アイデアの選定
起業後に会社を続けていくために、事業アイデアはとても重要です。
深く考えずに思いつきで起業をしても、なかなか利益を得られずに挫折してしまうことになりかねません。
起業する前に必ず、自分がやってみたい事業アイデアをできるだけ詳しく頭の中で形にしておきましょう。
アイデアが浮かばない人は、まず身の周りの出来事やテレビ、新聞、本、インターネットの情報など、さまざまなことから起業のヒントを探すことから始めるといいでしょう。
どんなことなら自分にできて、人の役に立つことができそうか、自分だけが気付けるものが近くに隠れていることも。
さらに、少ない資金で始められれば起業のハードルが下がりますし、人がおこなっていない新しいものであれば起業成功の確率が上がります。
自分の得意なことや、アイデアを組み合わせることによって、人の役に立ちながら利益を得られるビジネスプランを見つけてみましょう。
会社名や事業目的の決定
会社を設立するためには、その会社についての基本となることを決める必要があります。
基本事項とは
- 会社名(商号)
- 会社の所在地
- 資本金の金額
- 会計年度
- 役員の構成
- 事業の目的
- 事業年度 など
変更には再手続きの手間だけでなく手数料がかかるため、起業前にできるだけ細かい内容まで決めておきましょう。
中でも時間をかけて決めたい大切なものは、会社名と事業の目的です。
他の会社と同じ名前にならないよう、オリジナルな会社名が理想的です。
同名の会社がないかどうかは、法務局に無料で問い合わせができますので、利用してみてください。
また、事業目的はできるだけ具体的に、将来おこなう予定の事業内容まで詳しく書くといいでしょう。
どのような事業内容で、どのような問題が解決し、どのような人の役に立つのかなどを、事前にしっかりと決めておくことで、起業した後のビジョンが明確になり、計画が立てやすくなります。
事業の内容についての表現があいまいだと申請を受け付けてもらえないこともありますので、じっくりと丁寧に決めることが重要です。
登記書類の作成
アイデアが浮かび、事業の計画や会社名が具体的に決まったら、登記書類を作成しましょう。
【登記とは】 公的な記録や文書に情報を正式に登録すること。 会社設立などの重要な出来事や権利に関して、情報の正確さや信頼を保証し、社会に知らせるとともに、他人から企業の権利や利益を守ることを目的としている。 |
未成年が登記申請をおこなうには、主に以下の書類を準備しましょう。
- 定款:会社運営のルールをまとめたもの
- 本人の印鑑登録証明書
- 親権者双方による実印を押印した同意書
- 親権者双方の印鑑登録証明書
- 戸籍謄本
定款には、事前に決めておいた会社名や所在地、事業目的、氏名や住所などを記載します。
※定款の認証には5万円ほどの費用が掛かります。
親権者の同意書や印鑑登録証明書も必要になりますので、登記書類作成の際は保護者の協力が必要であることを知っておきましょう。
さらに、株式会社の場合は、追加で以下の書類が必要になります。
- 会社設立登記申請書
- 譲渡契約書や役員就任の同意書:起業に関与する人が役職に就く意思を示すもの
- 銀行口座解説書類:資本金の払い込み証明書など
- 発起人の同意書
- 発起人の印鑑証明書
- 登録免許税貼付用台紙
これらを記載したら、法務局に登記申請をしましょう。
法人登記に必要な書類についての詳細は法務局のホームページを確認してください。
起業を成功させるための6つのポイント
方法や注意点が分かっても、「高校生で起業して成功できるのかな」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
ここからは、高校生で起業を成功させるためのポイントをお伝えします。
- 小さなことから始める
- 失敗を恐れない
- 自分の強みを活かす
- アイデアを行動に移す
- ビジネスコンテストに参加する
- 起業プログラムやソフトを活用する
ひとつずつ見てみましょう。
小さなことから始める
まずは、大きい事業ではなく、自分にできる小さなことからコツコツと始めることが、起業成功のポイントです。
小さなものなら、最初は自分の力だけでビジネスを進められます。
また、1人や少人数でおこなうものや、低リスクのものであれば、始めやすく、万が一うまくいかなくなっても損失が少なくて済みます。
このように、小さいことから始めることを「スモールスタート」と言います。
ひとつの小さなビジネスを軌道に乗せて、少しずつ新たなビジネスを広げていくことで、徐々に大きなものに手が届くようになるでしょう。
失敗を恐れない
失敗を恐れて一歩を踏み出さなければ、スタートラインにも立てません。
まずは、失敗を恐れずにチャレンジすることが、起業成功のポイントです。
成功している高校生起業家すべてが最初から成功しているわけではありません。
小さなことから始め、失敗と試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ成功する方法を身に付けているのです。
まずはチャレンジをすること、そのチャレンジから得たものを次に活かしながら経験を重ねることで、次に繋がる成長への道筋を見つけることができるでしょう。
自分の強みを活かす
自分の強みが活かせることをビジネスにすることで、起業が成功しやすくなります。
強みとは、訓練や意識をしなくても人より大きな成果が出るものや、身に付けたスキルのことを言います。
ビジネスは「誰かの悩みを解決するもの」です。
あなたが自信を持てるもの、得意とするものは、誰かの助けになり得るだけでなく、ビジネスを続けていく原動力にもなります。
自分の強みが何か分からない人は、今までの人生を振り返りながら、自分の中の光るものを見つけることから始めてみましょう。
アイデアを行動に移す
アイデアが浮かんだら、すばやく行動に移すことが大切です。
思い浮かんだものをそのままにしておいては、せっかくのアイデアが宝の持ち腐れになってしまいます。
行動に移して初めて、それが人の役に立つものか、社会に通用するものかどうかが分かります。
行動したことがすべて成功に繋がるわけではありません。
しかし、試行錯誤をして何度も繰り返したことは、あなたの中で必ず力になります。
繰り返しコツを掴み、技術を高めていくことが、起業成功への第一歩に繋がるでしょう。
ビジネスコンテストに参加する
ビジネスコンテストとは、自分で考えて作ったビジネス計画を審査してもらえるコンテストのことです。
起業したい意思やアイデアがあっても、自信がなかったり、資金が足りなかったりすることもあるでしょう。
コンテストに参加し、入賞できれば賞金をもらえることがありますし、ビジネス計画に対してより実践的なアドバイスを得られることもあります。
また、コンテストに参加している同じ夢を目指す人との交流や、主催者や起業担当者との人脈作りにも役立ちます。
うまくいけば、出資や人的な支援を得られる場合もありえるでしょう。
個人での参加が認められないものや、年齢制限のあるもの、学生向けのものなど、さまざまなコンテストが開催されているので、調べてみることをおすすめします。
起業プログラムやソフトをうまく活用する
起業プログラムとは、起業について学び、起業に役立つ知識や技術を身に付けるためのプログラムのことです。
さまざまな都道府県や企業が高校生向けに開催しており、参加費が無料のものも多くあるため、起業について学びたい高校生に大変役立つプログラムです。
また、通信制高校などが起業コースとしてプログラムを展開していることもあります。
起業するにあたって役立つソフトを活用するのも良いでしょう。
web会議に使用できるzoomやチャットツール、メールフォーム作成や顧客管理のツール、ホームページ作成サービスなど、無料で利用できるものも多くあります。
ひとりで学ぶことや学業との両立が難しくても、プログラムやソフトを活用すれば解決することも少なくありません。
高校生の起業ならID学園高等学校がおすすめ!
ID学園高等学校では「起業・ビジネスコース」を展開しています。
このコースは、ビジネスの力で社会を良くしようとする生徒のための、高校に通いながら起業について学んで体験できるプログラムです。
起業・ビジネスコースの3つの特色はこちらです。
- ビジネスの基本知識を習得
- 起業体験
- 起業家・経営者の話を直接聞く
通信制高校だからこそ実現できる起業プログラムの特色について、具体的に解説します。
【特色1】ビジネスの基本知識を修得
ID学園高等学校の起業・ビジネスコースでは、起業するために必要な知識・経営戦略や事業運営のノウハウを学べます。
起業経験者である本学園の理事長が生徒に直接指導をおこなうほか、現役で活躍されている起業家や経営者を招き、実体験に基づいた講義を受けられます。
起業と理念経営(理念を行動に反映させる経営方法)についてや、日本・世界の企業化ストーリーの研究、新しいビジネスモデルや経営戦略についてなど、基本知識に加えて幅広い知識の習得が可能です。
【特色2】起業体験
起業・ビジネスコースでは、基本知識を学ぶだけでなく、起業体験ができます。
事前に学んできた知識を活用し、事業計画・収支計画・資金繰り計画を作成、実際に会社を設立します。
実際にビジネスアイデアを審査するコンテストへエントリーし、自分の起業アイデアに磨きをかけ、実現可能なものへ近付けるためのチャレンジも可能です。
まず日本や世界が抱える社会問題の基本的な知識の理解、基礎学力を築き、将来どんな起業家になりたいかをイメージします。
その後習得したビジネスの基礎知識をもとに、日々の学習とともに体験学習を取り入れています。連携している企業へのインターンシップなどの国内留学も可能。各生徒の興味にあった内容へのチャレンジが可能といえるでしょう。
【特色3】起業家・経営者の話を直接聞く
起業・ビジネスコースでは、起業家や経営者の話を直接聞く機会も多くあります。
月に1回ある特別授業は、起業家や専門家による講義を聞き、起業・ビジネスについて総合的に理解を深める授業です。
起業家や経営者の話を聞くだけでなく、起業に関する本を読みながら、起業家精神を身につけることができます。
起業家精神とは新しいことに挑戦する姿勢のことです。
- 新しいアイデアを生み出す発想力
- 行動力やチャレンジ精神
- リスクを背負いながらも突き進める勇気
- 失敗を恐れない根気強さ
起業経験者からの話を聞くことで、これらの姿勢について直に感じることができます。
モチベーションを高く保ちながら、自分の夢に向かって進む力を得られる授業です。
学校でビジネスノウハウを学ぶのが起業への近道
大学で経営学部や経済学部に入れば、会社経営についての専門知識を学ぶことができます。
しかし、高校生の間から、学校の授業を受けながら、いち早く起業について学ぶことができるのが、ID学園高等学校の起業・ビジネスコースです。
成功している多くの起業家が「もっと早く起業すればよかった」と口にしているのは、早いうちに起業できれば、その分人よりも多くの経験や失敗を積み重ねることができ、成長のスピードが上がるからです。
高校に通いながら学校でビジネスの基本習得から実践までを経験できることは、高校生起業家への最も早い近道だと言えるでしょう。
高校生でも起業できる!事業アイデアを膨らませて一歩踏み出そう
親の同意や学業との両立など、いくつかのポイントを押さえれば、高校生でも起業できます。
資金を集めるのが難しい場合も、低コストで始められる方法を考えることや、ビジネスコンテストに参加するなどの工夫次第で、起業する夢に近付くことも可能です。
まずは自分がどのような会社を作りたいか、どんなふうに人の役に立ちたいか、事業のアイデアを膨らませてみましょう。
そして、あなたのキラっと光る発想を形にするために、活用できる手段やツールをとことん利用し、起業への第一歩を踏み出してください。