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ID学園高等学校
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 【中学生向け】国語の勉強法|読解・漢字・文法を劇的に伸ばすロードマップ

「国語の授業、なんだか苦手だな…」
「長い文章を読むのが迷路みたいで、どこが大事なのかわからない…」
「漢字、何度書いてもすぐに忘れちゃう…」

そんな悩みを抱えている中学生の君へ。

国語って、毎日使っている日本語なのに、テストになると急に難しく感じますよね。
どうやって勉強したらいいか分からず、ため息をついている人もいるかもしれません。

でも、大丈夫!

この記事は、そんな君のために書きました。

国語の勉強を「何を」「どの順番で」やればいいのか、具体的なステップに分けて、分かりやすく解説します。

この記事を読めば

  • 国語の成績が伸び悩む原因がわかる
  • 読解・漢字・文法・古文漢文それぞれの具体的な勉強法がわかる
  • 定期テストと高校受験、目的別の対策法がわかる
  • 毎日続けられる、効果的な学習習慣が身につく
  • 「国語、できるかも!」と自信が持てるようになる

苦手な国語を克服し、点数アップを目指すためのヒントを満載しました!

今日からできることから始めてみませんか?

さあ、一緒に国語力アップしましょう!

◆STEP0:まず“毎日5分”の基礎習慣を作る

国語力を伸ばすための第一歩は、特別なテクニックよりも「毎日少しずつ続けること」。ここでは、勉強の土台となる3つの基本的な習慣を紹介します。まずはここから始めてみましょう。

音読+シャドーイングのやり方

「音読なんて小学校でやったよ」と思うかもしれませんが、実は音読は最強の基礎トレーニングなんです。文章を目で追い(視覚)、声に出し(発声)、自分の声を聞く(聴覚)ことで、内容の理解度が格段にアップします。

  • やり方
    • 読む: 教科書の文章を、意味の区切りや登場人物の気持ちを考えながら、はっきり声に出して読みます。
    • 録音: スマートフォンなどで自分の音読を録音してみましょう。
    • 再生&シャドーイング: 録音した自分の音声を聞きながら、少し遅れて影(シャドー)のように追いかけて音読します。つっかえたり、読みにくかったりした箇所が客観的に分かります。
    • 再読: つっかえた部分を意識して、もう一度スムーズに読めるように練習します。
  • ポイント
    • まずは1日5分から。慣れてきたら10分、15分と増やしましょう。
    • 1つの文章を最低3回は繰り返しましょう。
    • 「14日間チャレンジシート」などで記録をつけると、モチベーションを維持しやすくなります。

“理解するノート”術(テンプレ紹介)

授業のノート、ただ先生の言葉を書き写すだけになっていませんか?それでは「作業」になってしまい、記憶に残りません。大切なのは、自分の頭で理解し、整理しながら書くこと。

  • コーネル式ノート術の活用
    • ノートを3つの領域(板書・メモ/気づき・疑問/要約)に分けて書く方法です。
    • 板書・メモ欄: 先生が話したこと、教科書の重要ポイントを書きます。
    • 気づき・疑問欄: 授業中に「なるほど!」と思ったこと、分からなかったこと、関連する知識などをメモします。
    • 要約欄: 授業後、そのページの内容を3~4行で自分の言葉でまとめます。これが復習になります。
  • 色分けのルール
    • 基本は黒(または青)ペン。
    • 重要語句は赤ペン、補足説明や自分の考えは緑ペンなど、自分なりのルールを決めると見返しやすくなります。
  • ポイント
    • 後で見返したときに、授業内容を思い出せるように書くのが目標です。
    • きれいに書くことより、理解することを優先しましょう。

ワーク反復3周サイクル

学校で配られるワーク(問題集)は、定期テスト対策の最強アイテムです。しかし、ただ1回解いて丸付けするだけでは効果半減。最低3周は繰り返しましょう。

  • やり方
    • 1周目(自力で解く): まずは何も見ずに、自分の力だけで解きます。間違えた問題、分からなかった問題に印(例:×)をつけます。答え合わせをして、解説をしっかり読み込みます。
    • 2周目(間違えた問題のみ): 1周目で間違えた問題だけをもう一度解きます。ここで再び間違えた問題には、さらに別の印(例:★)をつけます。
    • 3周目(★印の問題のみ): 2周目でも間違えた、自分の苦手な問題だけを解きます。これで、自分の弱点を徹底的に潰せます。
  • ポイント
    • 周回ごとに色ペンを変える(例:1周目=鉛筆、2周目=青ペン、3周目=赤ペン)と、どの段階でつまずいたかが一目でわかります。
    • 「解きっぱなし」にせず、なぜ間違えたのか、どうすれば解けるのかを必ず確認しましょう。

◆STEP1:点数爆上げの基礎固め(漢字・語彙・文法)

国語の読解問題を解くにも、文章を書くにも、土台となるのが「漢字」「語彙(言葉の知識)」「文法」の3つの力です。ここをしっかり固めれば、国語全体の成績アップに繋がります。スポーツで言えば、筋トレや基礎練習のようなものです。

漢字は、書き順と語源、繰り返しで覚える

漢字は、ただやみくもに書いてもなかなか覚えられません。効率よく、忘れにくく覚えるコツがあります。

  • 「部首」と「語源」でイメージ記憶:
    • 漢字は、意味を表す「部首」と音を表す部分などで成り立っています。
      例えば、「聞」は門構え(もんがまえ)に耳。「門」の間から「耳」をそばだてて中の様子をうかがう、という意味から「きく」となりました。
      このように、漢字の成り立ち(語源)を知ると、意味と形が結びつきやすくなります。
    • 部首ごとに漢字をグループ化して覚えるのも効果的です。
  • 「7日間反復」で定着させる:
    • 脳は一度覚えただけでは忘れてしまいます(エビングハウスの忘却曲線)。
      1日10個新しい漢字を覚えたら、翌日、3日後、7日後に同じ漢字をテストするなど、短い間隔で繰り返し触れることで記憶に定着しやすくなります。
    • オリジナルの「7日間反復チェックリスト」を作って、学習を管理しましょう。
  • 書き順と止め・はね・払いも意識:
    • 正しい書き順で書くと、字形が整いやすくなります。テストで減点されないためにも、細かい部分まで正確に書く練習をしましょう。

語彙:読書カード+クイズアプリ活用法

知っている言葉(語彙)が少ないと、文章の意味を正確に理解できません。語彙力は、読解力のベースとなります。

  • 「読書カード」で出会った言葉を記録
    • 教科書や本、新聞記事などを読んでいて、知らない言葉や気になった表現に出会ったら、意味を調べてメモする習慣をつけましょう。「読書カード」や読書ログアプリを使うと便利です。
    • 例文と一緒に記録すると、使い方も覚えられます。
  • クイズアプリや単語帳アプリを活用:
    • ゲーム感覚で語彙を増やせるアプリ(例:Ankiなど)を活用するのもおすすめです。通学時間などのスキマ時間を利用できます。
  • 1人でも友達とも親子でもできる「〇秒定義ゲーム」:
    • お題の言葉(例:「リンゴ」「友情」)を、制限時間(例:15秒)で説明し合うゲームです。言葉の意味を自分の言葉で説明する練習になります。
  • 辞書を引く習慣を
    • 分からない言葉は、面倒くさがらずにすぐに辞書(国語辞典、漢和辞典)で調べる癖をつけましょう。電子辞書やスマホの辞書アプリでもOKです。

文法:品詞⇔文構造マップで理解

文法は、文章を正確に読むためのルールブックです。「主語・述語」「修飾・被修飾の関係」「品詞の働き」などを理解することで、複雑な文の構造も読み解けるようになります。

  • 「品詞」と「文の成分」の関係を整理:
    • 「単語を性質で分類したもの」が品詞(名詞、動詞、形容詞など)。
    • 「文の中での働きを示すもの」が文の成分(主語、述語、修飾語など)。
    • 例えば、「名詞」は主に「主語」や「目的語」になる、といった関係性を理解することが大切です。これをマトリクス(表)にまとめると、頭の中が整理されます。
品詞主な文の成分具体例(太字がその品詞を含む主な文節)
名詞主語、修飾語、述語の一部・猫が 走る。(主語) ・私の 本。(連体修飾語) ・公園で 遊ぶ。(連用修飾語) ・これは 本だ。(述語の一部)
動詞述語、修飾語、接続語・鳥が 飛ぶ。(述語) ・飛ぶ 鳥。(連体修飾語) ・速く 走る。(連用修飾語) ・雨が 降り、風も吹く。(接続語)
形容詞述語、修飾語、接続語・空が 青い。(述語) ・青い 空。(連体修飾語) ・青く 澄みわたる。(連用修飾語) ・空は 青く、雲は白い。(接続語)
形容動詞述語、修飾語、接続語・部屋が 静かだ。(述語) ・静かな 部屋。(連体修飾語) ・静かに 歩く。(連用修飾語) ・部屋は 静かで、彼は寝ている。(接続語)
副詞連用修飾語・ゆっくり 歩く。(連用修飾語) ・花が とても きれいだ。(連用修飾語)
連体詞連体修飾語・この 本は面白い。(連体修飾語) ・あらゆる 方法を試す。(連体修飾語)
接続詞接続語・雨が降った。だから、中止になった。(接続語) ・晴れた。しかし、風は強い。(接続語)
感動詞独立語・ああ、疲れた。(独立語) ・もしもし、聞こえますか。(独立語)
助詞(単独では文の成分にならない)(自立語に付き、文節を作り、関係を示す) ・私が / 花を / 学校へ / 空は / 雨も / 友達と
助動詞(単独では文の成分にならない)(主に用言に付き、文節を作り、意味を添える。述語の一部になることが多い) ・読まれる / 書きます / きれいだった / 寒くない
  • 例文で理解を深める
    • 文法ルールだけを覚えようとしても難しいので、簡単な例文を使って「この言葉はどんな働きをしているか?」を分析する練習をしましょう。
    • 例:「美しい花が咲く。」→「美しい」は(形容詞)で(連体修飾語)、「花が」は(名詞+格助詞)で(主語)、「咲く」は(動詞)で(述語)。
  • 10分クイックテストで定着確認
    • 助詞の使い分け、動詞の活用、品詞分類など、特定のテーマに絞った短いテストを定期的に行い、理解度をチェックしましょう。

文法 10分クイックテスト

【問1】

次の文の( )に入る助詞として、最も適切な組み合わせをア~エから一つ選びなさい。

> 私( )昨日、図書館( )本( )借りました。

ア. が・に・を

イ. は・で・を

ウ. は・へ・に

エ. が・から・で

【問2】

次の文の( )に入る助詞として、最も適切な組み合わせをア~エから一つ選びなさい。

> 雨( )降ってきた( )、遠足は中止になった。

ア. が・ので

イ. は・から

ウ. を・ても

エ. で・けれど

【問3】

次の文の( )に入る助詞として、最も適切なものをア~エから一つ選びなさい。

> 鉛筆( )ノート( )は、必ず持ってくること。

ア. や・など

イ. と・だけ

ウ. か・しか

エ. を・さえ

【問4】

次の文の( )に入る助詞として、最も適切なものをア~エから一つ選びなさい。

> 約束の時間( )間に合うように、急いで家を出た。

ア. を

イ. へ

ウ. に

エ. で

【問5】

次の文の( )に入る動詞「書く」の活用形として、最も適切なものをア~エから一つ選びなさい。

> もし手紙を( )なら、ポストに入れておいてください。

ア. 書く

イ. 書き

ウ. 書け

エ. 書こ

【問6】

次の文の( )は、動詞「起きる」の何形ですか。ア~エから一つ選びなさい。

> 明日は早朝に(起きれ)ば、日の出が見られるだろう。

ア. 未然形

イ. 連用形

ウ. 連体形

エ. 仮定形

【問7】

次の文の①~④の単語の品詞名をそれぞれ答えなさい。

> ①あの ②大きな ③建物 は ④ゆっくり 回っている。

①________

②________

③________

④________

【問8】

次の文の①~④が示す文の成分名をそれぞれ答えなさい。

> ①美しい ②花が ③庭に ④咲いた。

①________

②________

③________

④________

解答と解説

問1:イ (解説:は(主題)、で(場所)、を(対象))

問2:ア (解説:が(主格)、ので(原因・理由))

問3:ア (解説:や(並列・例示)、など(例示・婉曲))

問4:ウ (解説:に(到達点・目標時間))

問5:イ (解説:「書く」+「なら(助詞)」→連用形「書き」)

問6:エ (解説:「起きる」+「ば(助詞)」→仮定形「起きれ」)

問7:①連体詞 ②形容詞 ③名詞 ④副詞
(解説:①「あの」は名詞を修飾する連体詞。②「大きな」は形容詞「大きい」の連体形だが、品詞は形容詞。③「建物」は物の名前なので名詞。④「ゆっくり」は動詞「回っている」を修飾する副詞。)

問8:①連体修飾語 ②主語 ③連用修飾語 ④述語
(解説:①「美しい」は名詞「花」を修飾。②「花が」は何が咲いたかを示す主語。③「庭に」は述語「咲いた」を場所で修飾。④「咲いた」はどうしたかを示す述語。)

◆STEP2:文章タイプ別読解攻略

国語のテストで大きな配点を占めるのが読解問題。

文章にはいくつかのタイプがあり、それぞれ読み方のコツが異なります。

ここでは代表的な「説明/論説文」「小説文」と、多くの人が苦手とする「記述問題」の攻略法を見ていきましょう。

説明/論説文:トピックセンテンス抽出→要約

説明文や論説文は、筆者が何かを説明したり、意見を述べたりする文章です。客観的な事実や論理的な流れをつかむことが重要です。

  • トピックセンテンス(要点文)を見つける
    • 多くの場合、段落の最初か最後に、その段落で最も言いたいこと(要点)が書かれています。これをトピックセンテンスと言います。まずこれを見つける練習をしましょう。
    • 見つけたら線を引き、各段落の要点を繋ぎ合わせると、文章全体の流れが見えてきます。
  • 接続詞に注目する
    • 「しかし」「だから」「たとえば」「つまり」などの接続詞は、文と文、段落と段落の関係を示す重要なサインです。これらの言葉に印をつけながら読むと、論理展開を追いやすくなります。

[表:主な接続詞とその働き(逆接、順接、例示、要約など)]

  • 事実と意見を区別する
    • 筆者が客観的な事実として述べていることと、筆者の考えや主張(意見)を区別して読むことが大切です。
  • 100字要約に挑戦
    • 文章を読んだ後、内容を短い文字数(例:100字)でまとめる練習をすると、要点をつかむ力が飛躍的に向上します。
働き(関係)主な接続詞簡単な説明(どんな時に使うか)
順接だから、したがって、それで、すると、そこで、ゆえに前のことが原因・理由で、後のことが結果・結論になるときに使います。(例:雨が降った。だから、傘をさす。)
逆接しかし、だが、でも、けれども、ところが、それでも前のことと、反対のことや予想外のことを言うとき。(例:勉強した。しかし、テストの点は悪かった。)
並立・追加<br>(累加)そして、また、および、ならびに、かつ、しかも、さらに前のことと同じようなことを続けたり、情報を付け加えたりするとき。(例:彼は親切だ。そして、頭も良い。)
対比・選択または、あるいは、もしくは、一方、逆に、それとも2つの事柄を比べたり、どちらか一方を選んだりするとき。(例:バスで行くか、または電車で行くか。)
説明・補足つまり、すなわち、要するに、なぜなら、というのは前のことを分かりやすく言い換えたり、理由や詳しい説明を加えたりするとき。(例:彼は長男だ。つまり、一番上のお兄さんだ。)
例示たとえば、例を挙げると具体的な例を示すとき。(例:果物が好きだ。たとえば、リンゴやバナナをよく食べる。)
転換(話題転換)さて、ところで、では、ときに話題を変えたいとき、新しい話題に移るとき。(例:今日の天気の話はこれくらいにして。さて、本題に入ろう。)

小説文:登場人物チャート→感情変化ライン

小説文や物語文は、登場人物の心情や行動、物語の展開を読み取ることが求められます。

  • 登場人物の関係図を作る
    • 誰が主人公で、どんな人物が関わっているのか、人物相関図をメモしながら読むと、人間関係が整理されて分かりやすくなります。
  • 感情の変化を追いかける
    • 登場人物が「いつ」「どこで」「どんな出来事によって」「どのように感じたか(気持ちが変わったか)」を線で結んでいく(感情ライン図)と、心情の変化が視覚的に捉えられます。
    • 気持ちを表す言葉(嬉しい、悲しい、怒るなど)だけでなく、行動や表情、セリフ、情景描写からも気持ちを推測しましょう。
  • 主語を補って読む:
    • 特に会話文や心情描写では主語が省略されがちです。「誰が」言っているのか、「誰が」感じているのかを常に意識し、必要なら補って読みましょう。

次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

タマはうちで飼っている猫だ。日当たりの良い窓辺でいつも昼寝をしている。

「タマ、おやつだよ。」 ( ① )が声をかけると、タマはゆっくりと目を開けた。大きなあくびを一つ。

( ② )は、まだ眠そうにしながらも、にゃあと鳴いてすり寄ってきた。

「はい、どうぞ。」 ( ③ )がお皿を差し出すと、タマは嬉しそうに食べ始めた。

問い: 文中の空欄(①)~(③)には、それぞれ誰(または何)が入りますか。下の選択肢から選び、記号で答えなさい。

選択肢 私(語り手) ,タマ(猫)


【解答】

①:(私) (解説:「タマ、おやつだよ」と声をかけているのは、飼い主である「私」だと考えられます。)
②:(タマ) (解説:「ゆっくりと目を開けた」「あくびをした」「すり寄ってきた」という行動は、猫のタマのものだと判断できます。)
③:(私) (解説:「お皿を差し出す」という行動は、おやつをあげている「私」のものだと考えられます。)

  • 客観的な根拠を大切に:
    • 「自分だったらこう思う」という主観ではなく、「本文のここにこう書かれているから、登場人物はこう感じたはずだ」という客観的な根拠に基づいて読むことが、テストで点を取るための最も重要なポイントです。

記述問題:根拠→要約→自分の言葉 3ステップ

「〇〇について、××字以内で説明しなさい」といった記述問題は、多くの人が苦手とするところ。でも、コツさえ掴めば着実に得点できるようになります。

  • STEP1:設問を正確に理解し、本文から「根拠」を探す
    • まず、問題が何を問うているのか(理由?気持ち?内容説明?)を正確に把握します。
    • 次に、答えの材料となる部分(根拠)を本文中から探し出し、線(マーカー)を引きます。根拠は1箇所とは限りません。
  • STEP2:根拠を「要約」する
    • 見つけた根拠部分を、設問の意図に合わせて、不要な部分を削ぎ落とし、必要な要素だけを短くまとめます(要約)。
  • STEP3:自分の言葉で「言い換え」て、指定字数にまとめる
    • 本文の言葉をそのまま抜き出すだけでなく、分かりやすい言葉に言い換えたり、文と文を繋いだりして、自然な解答文を作成します。
    • 最後に、指定された字数に収まるように調整します。
  • 3色マーカー法
    • 根拠探し(例:青)、要約(例:黄)、言い換え・調整(例:赤)のように、ステップごとにマーカーの色を変えると、思考プロセスが整理しやすくなります。

◆STEP3:古文・漢文は「型」で覚える

「昔の言葉なんて分からない…」と敬遠しがちな古文・漢文。でも、実は覚えるべき「型」やルールは限られています。まずは基本を押さえて、「慣れる」ことから始めましょう。

古文:音読→現代語訳→主語補完ワーク

高校入試での配点はそれほど高くない場合が多いですが、定期テストでは重要です。基本を押さえれば、意外と点数が取りやすい分野でもあります。

  • まずは音読!リズムをつかむ:
    • 教科書の本文を、意味は分からなくてもいいので、声に出して繰り返し読んでみましょう。歴史的仮名遣いや独特のリズムに慣れることが第一歩です。
  • 現代語訳と照らし合わせる:
    • 本文と現代語訳(教科書やガイドに載っています)を一行ずつ見比べて、どの古語がどの現代語に対応するのかを確認します。
  • 重要古語と基本文法を覚える:
    • 「あはれなり」「をかし」「係り結び」など、中学で習う重要古語や基本的な文法ルールは限られています。これらは確実に覚えましょう。特に現代語と意味が違う言葉(古今異義語)は要注意です。
    • 古文は主語が省略されることが多いので、「誰が」その動作をしているのかを補う練習(主語補完ワーク)が効果的です。

漢文:返り点⇔書き下し練習シート

漢文は、中国の古典を日本語として読めるように工夫されたものです。返り点などのルールを理解すれば、パズルを解くように読み進められます。

  • 返り点・送り仮名のルールをマスター:
    • レ点、一二(三)点、上(中)下点などの返り点の意味と、それに従って読む順番を理解することが最重要です。
    • カタカナで書かれた送り仮名を補いながら読む練習をします。
  • 書き下し文に直す練習:
    • 白文(漢字だけの文)に返り点と送り仮名をつけ、それを日本語の語順に直した「書き下し文」にする練習を繰り返しましょう。
  • 重要句法を覚える:
    • 「不(~ず)」「何(なんぞ)~」などの基本的な句法(決まった言い回し)をいくつか覚えておくと、読解がスムーズになります。

◆STEP4:目的別テスト対策

日々の勉強の成果を試されるのがテスト。一口にテストと言っても、「定期テスト」と「高校受験」では、目的も出題傾向も異なります。それぞれの特徴に合わせた対策が必要です。

定期テスト=教科書準拠×3周法

定期テストは、主に「授業で習った内容がきちんと理解できているか」を確認するためのテストです。出題範囲が限定されているため、対策が立てやすいのが特徴です。

  • 最重要教材は「教科書」と「学校のワーク」
    • 出題範囲の教科書本文は、内容を暗記するくらい何度も音読し、意味を完璧に理解しておきましょう。新出漢字や重要語句も確実に覚えます。
    • 学校で配布されたワークやプリントは、STEP0で紹介した「3周サイクル」で完璧になるまで繰り返し解きましょう。
  • 授業ノートを見返す:
    • 先生が授業中に強調していた点や、板書した内容はテストに出やすいポイントです。ノートをしっかり見直しましょう。
  • 計画的な復習スケジュール
    • 一夜漬けはNG。習った内容は、忘れる前に復習するのが効果的です。例えば、「授業の翌日」「1週間後」「テスト1週間前」「テスト前日」など、計画的に復習するタイミングを作りましょう(エビングハウスの忘却曲線に基づく復習)。
タイミング目安期間復習内容の例ねらい・ポイント
① 学習当日授業があったその日・授業ノートをきれいに整理する・教科書の該当箇所を軽く音読する・その日の重要語句や新出漢字を確認する記憶が一番新しいうちに最初のインプットを行う。(目安:10~15分)
② 翌日学習の次の日・前日のノートを見返す・教科書本文を再度音読する・学校ワークの基本問題を解く最初の「忘れ」が始まる前に記憶を呼び覚ます。(目安:15~20分)
③ 1週間後学習日から約7日後・ワークの間違えた問題や応用問題に挑戦する・教科書の該当範囲を読み、内容を説明できるか確認する・重要語句を覚えているかチェックする知識を中期的に記憶に残すための復習。(目安:20~30分)
④ テスト1週間前テスト日程による・テスト範囲全体のワークを計画的に解き直す(特に③で間違えた箇所)・教科書を読み返し、全体の流れや要点を掴む・暗記が必要な事項(語句、漢字、公式など)を集中して覚えるテスト範囲全体の総復習を開始し、知識の穴を埋める。学校ワーク「3周サイクル」の2周目・3周目を行う時期。
⑤ テスト前日テストの前日・最終チェック:ワークで何度も間違えた問題、苦手な単元、重要だと思う箇所・授業ノートや自分でまとめた要点を見直す・教科書をパラパラとめくり最終確認記憶を喚起し、万全の状態でテストに臨む。新たなことを詰め込むより、確認作業を重視。

高校受験=初見問題×タイムアタック

高校受験の国語は、定期テストとは異なり、「初めて見る文章(初見問題)を制限時間内にどれだけ正確に読み解けるか」という、総合的な国語力が問われます。

  • 過去問演習で傾向と時間配分をつかむ
    • 志望校の過去問を解き、どのような形式(選択肢、書き抜き、記述など)の問題が多いか、時間配分はどうすればよいかを知ることが重要です。
    • 時間を計って解く「タイムアタック」形式で練習し、本番での時間感覚を養いましょう。
  • 「設問先読み」で効率アップ
    • 長い文章を読む前に、まず設問に目を通し、「何が問われているか」「本文のどこに注目して読めばよいか」を把握してから本文を読むと、効率的に情報を拾うことができます。
  • 基礎力の徹底
    • 初見問題に対応するためには、結局のところ、漢字・語彙・文法といった基礎力が不可欠です。STEP1で紹介した基礎固めは、受験対策としても継続しましょう。
  • 様々な文章に触れる
    • 教科書以外の文章(新聞の社説、説明文、小説など)を読む機会を増やし、様々なタイプの文章に慣れておくことも大切です。

◆STEP5:学び方を最適化するには?

ここまで色々な勉強法を紹介してきましたが、「自分にはどの方法が合っているんだろう?」と感じた人もいるかもしれません。人それぞれ、得意な学び方や集中できる環境は違います。

自分に合うスタイル診断(簡易チェック)

簡単な質問に答えて、自分の学習スタイルの傾向を知ってみましょう。

【8問セルフ診断】 (該当するものにチェック!)

  1. [ ] 静かな場所でないと集中できない
  2. [ ] 図や絵で説明されると分かりやすい
  3. [ ] 友達と問題を出し合ったり、教え合ったりするのが好き
  4. [ ] コツコツと計画通りに進めるのが得意
  5. [ ] 新しいアプリやツールを試すのが好き
  6. [ ] 文章を読むより、話を聞く方が理解しやすい
  7. [ ] 実際に手を動かして書いたり、まとめたりしないと覚えられない
  8. [ ] 自分のペースで学習を進めたい

【診断結果(目安)】

  • 1, 4, 7 にチェックが多い人: じっくり型。一人で静かに、ノートを取りながら計画的に学習するのが得意かも。コーネル式ノート術や反復練習が合いそう。
  • 2, 5, 6 にチェックが多い人: 感覚・効率型。図解やマインドマップ、アプリなどを活用したり、音読やシャドーイングを取り入れたりすると効果的かも。
  • 3, 8 にチェックが多い人: コミュニケーション・マイペース型。誰かと一緒に学んだり、自分のペースで柔軟に進められる学習環境が合っているかも。

(※これはあくまで簡単な目安です)

通信制 ID学園でできる 3 つの学習サポート

「自分に合ったペースで、もっと柔軟に学びたい」「苦手な国語を、個別に見てもらいたい」 もし君がそう考えているなら、通信制高校という選択肢も考えてみてはどうでしょうか。私たちID学園高等学校では、一人ひとりの個性や目標に合わせた学びをサポートしています。

  1. オンライン個別指導: 国語の先生に、マンツーマンで分からないところを質問したり、記述問題の添削をしてもらったりできます。自分の苦手分野を集中的に克服したい人にぴったりです。
  2. 学習ポートフォリオ機能: 日々の学習記録や成果をオンラインで管理・蓄積できます。自分の頑張りや成長が可視化されるので、モチベーション維持に繋がり、次の目標設定にも役立ちます。
  3. 進路相談チャット: 勉強のことだけでなく、高校卒業後の進路についても、専門のカウンセラーに気軽にチャットで相談できます。将来の目標を見据えながら、今の学習に取り組めます。

ID学園では、時間や場所にとらわれず、自分のスタイルで学習を進められます。

国語のような積み重ねが大切な教科も、自分のペースでじっくり取り組むことが可能です。

まとめ&次のアクション

今回は、中学生が国語の成績を伸ばすための勉強法を、STEP0からSTEP5までのロードマップ形式で紹介しました。

STEP0: まずは「音読」「ノート」「ワーク反復」の基礎習慣から。

STEP1: 点数に直結する「漢字・語彙・文法」の基礎を固める。

STEP2: 文章タイプ別に「読解」のコツをつかむ(説明文・小説文・記述)。

STEP3: 「古文・漢文」は基本ルールと音読で慣れる。

STEP4: 「定期テスト」と「高校受験」の目的別対策を行う。

STEP5: 自分に合った学び方を見つけ、学習を最適化する。

国語は、正しい方法でコツコツ努力すれば、必ず力が伸びる教科です。「何から始めればいいか分からない」と感じたら、まずはこのロードマップの中から、今日できそうなことを一つ選んでみましょう。

【今日からできる!次のアクション】

  1. まず5分! 教科書の好きなページを音読してみる。
  2. 漢字10個! 新しい漢字を10個、意味や書き順を確認しながら練習する。
  3. チェックリストGET! [漢字7日間反復チェックリストDLボタン] をダウンロードして使ってみる。
  4. もっと柔軟な学び方を探す! [CTAボタン:ID学園についてもっと知りたい方はこちら]

諦めずに続ければ、必ず成果は現れます。応援しています!

FAQ(よくある質問)

ここでは、中学生の国語学習に関するよくある質問にお答えします。

中学生が国語を短期間で伸ばすコツは?

短期間で成果を出したいなら、まず「漢字・語彙の暗記」と「教科書の音読」を毎日5分でもいいので続けましょう。

そして、学校のワークを最低3周繰り返すこと。この3点に集中するのが最も効率的です。

基礎力の徹底が、結果的に読解力アップにも繋がります。

読解問題で設問を先に読むのは効果的?

特に時間が限られている高校受験などでは効果的です。

設問を読むことで、「本文のどこに注目して読むべきか」「何を探しながら読むべきか」という目的意識を持って読み進められるため、時間短縮と解答の精度向上に繋がります。

ただし、定期テストなど時間がある場合は、まず本文全体を読んで内容を掴む方が良い場合もあります。

漢字は1日に何個覚えれば良い?

一度に大量に覚えるより、毎日コツコツ続ける方が定着しやすいです。

例えば、「1日に新しい漢字を10個覚え、前日までの復習も行う」というペースがおすすめです。

7日間で70個覚えたら、翌週に同じ70個を再テストするなど、反復を意識しましょう。

大切なのは、覚えた漢字を忘れにくくすることです。

古文が苦手でも高校受験に影響する?

高校入試における古文の出題比率は、都道府県や学校によって異なりますが、現代文に比べると低い傾向にあります。しかし、全く勉強しないのは得策ではありません。

基本的な単語(特に古今異義語)をいくつか覚え、教科書の本文を音読して慣れておくだけでも、6~7割程度の得点が期待できる問題もあります。

早めに苦手意識をなくし、「慣れ」を作っておきましょう。

通信制高校でも国語の個別指導は受けられる?

はい、受けられます。

例えばID学園では、オンラインでの個別指導サービスを提供しており、Slackを通じて国語の先生にマンツーマンで質問したり、通学型コースの生徒は直接作文や記述問題の添削指導を受けることも可能です。

自分の苦手分野に合わせて集中的に学習を進めることができます。また、大学受験に向けて「小論文対策授業」もあります。

参考文献

参考文献(例):

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