「中卒で就職するのは難しい」
「中卒だと就職できる仕事がない」
このような話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
中卒での就職には、職種や企業の選択肢が限られたり、給与が低かったりといったデメリットが存在します。
しかし、中卒での就職は不可能ではありません。
就活や就職後の努力は必要ですが、中卒からのスタートでもキャリアを築くチャンスはあります。
この記事では、中卒就職の実態から、中卒では仕事がない・就職が難しいと言われる理由、中卒におすすめの職業や、中卒で就職するためにやっておきたいことについて解説します。
自分に合った職業に就き、やりがいやキャリアアップを諦めることなく、将来の可能性を広げるために、ぜひ参考にしてください。
目次
- 【中卒で就職したい】仕事がないのは本当?
- 中卒就職の実態
- 中卒での就職が難しいと言われる理由
- 中卒におすすめの職業とは
- 中卒で就職するためにやっておきたいこと
- 通信制高校なら就職の選択肢を広げることもできる
【中卒で就職したい】仕事がないのは本当?
一般的に「中卒では仕事がない」と言われることが多いのは事実ですが、中卒でも就職することは可能です。
職種などの選択肢の少なさと給与の低さから、「中卒では仕事がない」という印象が強くなっていると考えられます。
職種や企業の選択肢が少ない
多くの職種や企業では、高卒以上の学歴を求めるケースが多くなっています。
学歴を通じて、一定の知識やスキル、一般常識があることを前提として、人材を集めているからです。
また、高卒以上でないと取得できない資格も多くあります。
中卒では資格が取れず、資格がないと仕事ができない職種には、就くことができません。
このように、中卒では応募できない職種や企業が一定数存在します。
好きな仕事を選べない、希望する職種の募集がなく、就きたい仕事に就けないことが多くなることから、「中卒では仕事がない」と言われているのです。
基本給が低いことが多い
基本給は毎月決まった額で支給される、給与のベースとなるものです。
学歴によって定められていることが多いため、中卒では、高卒や大卒の人に比べて基本給が低いのが一般的です。
仕事は、労働に対して給与を受け取るものです。
労働をしても生計が成り立たない、想像していたような報酬を得られない場合、働いても稼げないことから「仕事がない」と表現されることがあります。
また、中卒ではキャリアアップによる昇給が難しく、将来的に高卒や大学卒のように稼ぐことが難しい企業が多いことも、「仕事がない」と言われる理由のひとつでしょう。
中卒就職の実態
では、実際に中卒での就職には、どのような現実が待ち受けているのでしょうか?
ここからは、中卒の就職の実態を、高卒、大卒での就職と比較して解説します。
求人数
中卒で就職をしたい場合は、「学歴不問」や「未経験者歓迎」などの、応募できる求人を探す必要があります。
実際の中卒の求人数と、高卒以上の求人数の差を見てみましょう。
最終学歴 | 中卒 | 高卒 |
求人数 | 1,696人 | 484,234人 |
求人倍率 | 3.16倍 | 2.89倍 |
就職内定率 | 84.4% | 99.3% |
求人倍率(仕事の数と働きたい人の割合)にはそれほど差はありませんが、高卒の人が多くの求人から仕事を選べるのに対し、中卒では選択できる仕事の数が少ないのが現実です。
正社員としての就職率
就職をする際は、正社員としての入社を目指す人が多いと思います。
しかし、中卒だと、高卒や大卒と比べて正社員としての就職率が低くなります。
最終学歴 | 中卒 | 高卒 | 専修学校卒 | 高専・短大卒 | 大卒 | 大学院修了 |
正社員率 | 35.4% | 56.3% | 66.6% | 66.2% | 80.9% | 84.3% |
学歴が高くなるにつれて、正社員としての就職率が上がっています。
中卒では、約3人に2人は正社員としての就職が難しいことになります。
平均年収
中卒で正社員として就職できた場合、高卒や大学卒と比べて平均年収の額が下がります。
中卒 | 高卒 | 専門学校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 | |
平均年収~19歳 | 2,541,400円 | 2,569,200円 | |||
平均年収20~24歳 | 3,105,900円 | 3,318,700円 | 3,138,200円 | 3,190,100円 | 3,355,900円 |
平均年収25~29歳 | 3,530,400円 | 3,758,200円 | 3,724,000円 | 3,881,600円 | 4,364,700円 |
※平均年収は月額の現金給与額と年間賞与や特別給与額を合計したもの
同じ仕事をしていても、学歴によって年間20万~80万円ほどの収入の差ができてしまいます。
年齢を重ねるにつれて平均年収額は増えますが、中卒や高卒に比べると、短大卒・大卒の方が年収アップ率が高いのも特徴的です。
企業が持つ中卒のイメージとは
さまざまな理由で中卒での就職を選ぶことがあるにも関わらず、未だに多くの企業が中卒に良いイメージを抱いていないのが現状です。
- 意欲的に学習に取り組んでくれないのではないか
- 学んでも十分な知識を身に付けられないのではないか
- 一般常識が足りず同僚やお客様に失礼なことをしてしまわないか
- 困難にぶつかった時に努力して乗り越える力が足りないのではないか
このように、学校生活を続けられず、進学していないことが、就職後に影響するのではないかと不安を抱く企業も少なくありません。
中卒で自分の望む職種や企業に就職するためには、これらのネガティブなイメージをポジティブに変えられる意欲や力とともに、十分な就職活動への準備が必要になるでしょう。
中卒での就職が難しいと言われる理由
「中卒での就職が難しい」と言われる理由には、「中卒では仕事がない」と言われるのと同様に、選べる仕事が少ないこと、収入が高い職業に就ける確率が低いことなどが挙げられます。
高卒を条件としている企業が多いから
中卒就職の実態のとおり、中卒よりも、高卒以上の求人数の数が約280倍も多いのが現状です。
とくに、有名企業や大企業の多くは、高卒・大卒の人材を求めています。
企業の特徴 | 高卒以上を求める理由 |
業務に特定の専門知識やスキルが必要 | 高度な知識や技能を習得できる人材を求めているから |
自社のブランド価値を重視している企業 | 企業のイメージや信頼性の向上のために、高学歴者を採用したいから |
研究開発や新しいアイデアや技術を生み出すことに力を入れている | 高度な学問に触れてきた人材を求めているから |
このほかにも、さまざまな理由で高卒以上を求める企業は多くあります。
応募資格が「大卒以上」や「高卒以上」の場合、中卒では求人を見た時点で応募を諦めなければいけません。
希望する職業や企業が学歴を重視している場合は、就職が難しくなるでしょう。
中卒に対する風当たりが強いから
世間からの中卒に対する風当たりは、残念ながら強いのが現実です。
企業からのイメージと同様に、どんな事情があっても、中卒と言うだけでネガティブなイメージを持つ人はいます。
偏見や差別から、傷つけられたり、見下されたりなど、人間関係がうまくいかず、仕事を続けられない人も少なからず存在するでしょう。
未経験でも応募できる求人はありますが、もし就職できたとしても、出世に影響が出る場合もあります。
一部の企業は、高学歴者を昇進や昇給の対象とし、学歴が低い場合はキャリアアップの上限を定めていることがあります。
また、中卒でできる仕事には、重労働でありながら収入が低いものも多いです。
近年、学歴だけでなくスキルや経験、実績や能力を重視する企業も増えていますが、同じ仕事でも、学歴によって給与差別が存在する企業も少なくありません。
このような、中卒に対する風当たりの強さが、中卒の就職は難しいと言われる理由のひとつなのです。
中卒では取れない資格があるから
就職するために、資格が必要な職業があります。
- 医師免許
- 弁護士資格
- 公認会計士
- エンジニアライセンス
- 教員免許
- 正看護師
- 薬剤師
- 保育士
- 栄養士
これらは、最終学歴が高卒や大卒であったり、大学で専門の教育を受けていないと受験資格を得られないものです。
そのため、中卒では、資格を取得することができません。
資格が取れないこれらの職業には就けないことから、選択できる仕事が少なくなり、中卒での就職は難しいと言われてしまうのです。
中卒におすすめの職業とは
難しいと言われる中卒での就職ですが、中卒でも就職できる、就職しやすい仕事はあります。
ここからは、中卒におすすめの職業を紹介します。
公務員
就職のハードルが高そうなイメージの公務員ですが、職種によっては学歴や経験不問で公務員試験を受験できます。
公務員試験は「上級(大卒程度)」「中級(短大卒程度)」「初級(高卒程度)」などのレベルに分かれていますが、受験資格が大卒・短大卒・高卒というわけではありません。
これらのレベルは難易度の目安であるため、中卒の人でも受験は可能です。
しかし、試験の難易度が低くはないため、しっかりと試験や面接の対策をし、合格することが条件になります。
市役所の職員だけでなく、警察官や消防士なども、定められた公務員試験に合格すれば就職が可能です。
ただし、職種や地域によっては競争率が高く、就職が難しいこともあります。
常に募集をかけているわけではないため、情報収集のアンテナを張っておくことも大切です。
受験資格に「18歳以上」などの年齢制限が設けられていることもあるため、中卒後すぐに受験できない職種があることも知っておきましょう。
また、公務員は試験には学歴は必要がなくても、昇進や給与の面で学歴を重視することがあります。
年功序列で昇進すれば給与が上がる場合も、学歴によって昇進が難しければ、長年勤めても給与が低いままである可能性があります。
工場勤務
工場に勤務する作業員も、学歴や経験を問わないことが多い職業のひとつです。
おもに工場内で製品を作る仕事をおこないます。
- 製品の組み立てや検査などをする製造作業
- 工場内の機械の管理
- 製品のピッキングや在庫の管理
- 品質の検査や不良品の特定
- フォークリフトによる製品の運搬
このほかにも、生産スケジュールを立てるなどの、さまざまな仕事が存在します。
専門知識がない場合も、職場にあるマニュアルを見ながら仕事を進められます。
工場で生産する製品や機械によってマニュアルが違うため、どんな学歴の人も同じスタートラインから学び始められる仕事です。
真面目にひとつひとつの作業をこなしていけば、学歴を気にせずにレベルアップしていけるでしょう。
工場の種類によって役立つ専門の資格も存在し、資格取得のための支援をしている企業も多くあります。
さらに、作業効率を良くするアイデアを考え、提案できれば、キャリアアップに役立ちます。
大企業が経営している工場も多くあり、安定した収入や、充実した福利厚生を得られる職場もあるでしょう。
ひとりで延々と同じ作業を続けることが多いため、単純作業が苦にならない人に向いている職業です。
夜勤などがある場合は、体力が必要な職場である可能性もあります。
住み込みで働ける職場も多いため、家賃を節約しながら仕事をすることも可能です。
飲食業
レストランなどの飲食店のホールスタッフやキッチンスタッフは、中卒でも就職しやすい職業です。
慢性的に人手不足で求人も多く、一般的に学歴よりも人物やスキルを重視する職業です。
- 調理スタッフ
- ウェイター、ウェイトレス
- キッチンヘルパー、ディッシュウォッシャー
- フードデリバリードライバー
- マネージャー
この他、パティシエやソムリエなどの仕事もあります。
調理スタッフは、調理師免許があるシェフの指示にしたがって、調理や仕込み、調理設備の操作をおこないます。
飲食店で2年以上の調理スタッフ経験があれば、調理師免許取得のための試験を受けられます。
飲食業の多くはシフト勤務で、学業や家庭の都合に合わせて働きやすい職業です。
就職してから調理や接客などのスキルを身に付けることができ、経験を積めば店長やマネージャーに昇進できる可能性もあります。
人と接することや、物を作ること、チームで協力して良いものを提供することが好きな人に向いている職業でしょう。
忙しい環境での仕事が多いため、体力やストレスに耐えられる精神力が必要になることもあります。
販売員
販売員は、中卒でも就職しやすい職業です。
おもに店舗で商品を売る仕事です。
- 小売店販売員
- ファッション販売員
- ジュエリー販売員
- 化粧品販売員
- 薬局販売員
自動車や家電など、ほかにもさまざまな種類の商品を販売する仕事があります。
学歴よりも、それぞれの店で販売している商品の情報や、お客さんとのコミュニケーション力などが重視される職業です。
就職してから販売のためのスキルやコミュニケーション力を習得し、経験を積むことで、管理者や営業職などへのキャリアアップが期待できます。
一部の職種では、販売の成果に応じたボーナスを提供していることもあり、努力に応じてやりがいを感じられる仕事とも言えるでしょう。
販売する商品の種類が数多くあるため、自分の興味のあるジャンルを選べる職業です。
薬局でよく目にする登録販売者は、実務経験が2年以上あれば、学歴不問で資格取得のための試験を受けられます。
薬剤師のサポートや専門知識を持った接客ができ、将来転職する場合にも役立つため、販売員として働きながら資格取得を目指すのもおすすめです。
営業職
学歴を問わない求人が多い職業のひとつが営業職です。
営業は「商品を売る」仕事であるため、資格や学歴よりも、人柄や話の上手さによってノルマが達成できることも多くあります。
営業の仕事は、さまざまな業界や専門職に関わるものです。
- 会社でお客様と電話やメールを通じて契約を結ぶ
- お客様を訪問したり商談をおこなったりする
- 技術的な製品やサービスをお客様に提供する
- 製品やサービスを販売代理店を通じて販売する
- 不動産物件の販売や賃貸契約を仲介する
- 保険プランを提案し保険商品を販売する
このほかにも、お客様に旅行プランを販売したり、医療関係者に医薬品を販売したり、営業職には多くの種類があります。
中でも、不動産営業や旅行会社などは未経験者や転職者を積極的に募集しています。
営業職は実力主義で、歩合制であることが多く、自分の努力が給与に反映するところも魅力的な職業です。
多くの企業で研修やサポートプログラムを提供しており、中卒からでも必要な知識やスキルを習得しやすいでしょう。
経験を積むことでスキルやコミュニケーション力が鍛えられ、転職に役立つ力を身に付けることも可能です。
IT職
IT職は、おもにコンピューターやインターネットを使った情報処理に関わる技術を支える仕事です。
技術の進化のスピードに対応するために多くの人を求めている企業が増えており、常に新しい人材が求められています。
- 【エンジニア】:コンピューターのシステム全体を設計、展開、管理する
- 【プログラマー】:ソフトウェアを開発する
- 【データサエンティスト】:データを収集して課題解決を助ける
- 【ITコンサルタント】:ITにおける課題を解決する手助けをする
- 【ゲーム開発者】:コンピューターゲームの開発をおこなう
これらのほかにも、ITの分野は急速に進化しており、新しい役割や専門性が必要な仕事が増え続けています。
技術があれば学歴が低くても活躍でき、入社後の教育によって知識や技術を身に付けられる企業も多くあります。
独学で、無料でプログラミングを学べるアプリや、有料のオンラインコースなども充実しています。
自己学習によって高度な知識を身に付けられる分野なので、事前に学んでおくことで就職がより有利になるでしょう。
スキルを活用して、将来、起業やフリーランスへの道を開ける可能性の高い職業です。
介護職
介護職は、高齢化社会の進行によって、今もこれからも、たくさんの人手が必要な職業です。
おもに高齢者や身体障がい者、病気やリハビリが必要な人のサポートをしながら、生活の質を向上させるための手助けをおこなう仕事です。
年々介護施設の数は増え、人材不足により、学歴や経験がなくても応募できる介護施設が増えています。
- 介護施設
- 自宅訪問介護
- 病院
- リハビリセンター
- 障がい者支援機関
- 介護付き住宅
このようなさまざまな場所で、専門知識とスキルを活用して人々の生活をサポートします。
就職後の実務経験を通じて、ケアの技術やコミュニケーション力を養うことができる職業です。
職場によっては介護士の資格取得の支援に力を入れているところもあるため、働きながら資格を取ることも可能です。
経験を積みながら資格を取得すれば、将来どこに行っても就職に困らない職業だと言えるでしょう。
精神的にも体力的にも力が必要な職業ですが、人のために働きたい、人を助ける仕事がしたい人におすすめの職業です。
警備員
警備員も中卒で就職しやすい職業のひとつです。
おもに決められた場所で、安全を保つために、監視や警戒、保護の役割を果たす仕事です。
24時間体制で必要な職業であるため、学歴を問わず、求人の数は多くあります。
- 【施設警備員】:施設内で入退場の監視や警戒をおこなう
- 【イベントセキュリティ】:公共イベントで参加者の安全と秩序を保つ
- 【病院警備員】:患者と施設の安全を確保する
- 【学校警備員】:学生や教職員の安全を守る
- 【輸送警備員】:貨物などの輸送時にトラックや列車、船などの警護をおこなう
このほかにも、さまざまな場面で必要になるのが警備員の仕事です。
特定の訓練を受ける必要がありますが、訓練プログラムなどによって経験を積むことでスキルや専門知識を習得できます。
暑い中や寒い中、朝晩を問わない勤務体勢であることから、体力が必要な仕事です。
責任感や判断力、忍耐力がある人に向いている職業でしょう。
運転手
運転手は、全国的に需要が高い職業です。
高齢になると仕事が難しくなることから、若い力を求めている企業も多くあります。
人手不足であることから、福利厚生に力を入れて人を集めたいと工夫している企業も多いのが特徴的です。
- タクシー運転手
- トラック運転手
- 配送ドライバー
- バス運転手
- エアポートシャトルドライバー
このほかに、企業内の役員や客人を輸送するものや、イベント時に車両の運転を担当するなど、運転手にもさまざまな仕事があります。
特に、貨物の輸送が増加していることから、長距離トラック運転手、配送トラック運転手の求人は多くあります。
運転免許証がない場合も、職場によっては免許の取得を支援してくれることがあるため、未経験でも就職可能です。
また、特殊な免許を持っている運転手は、基本給が高いこともあります。
昼間だけでなく夜間の仕事も多いため、体力が必要な仕事です。
寮を完備しているところも多いため、家賃を節約しながら仕事をすることが可能です。
オペレーター
コールセンターのオペレーターの仕事も中卒でも挑戦しやすい職業です。
資格は必要なく、入職後の研修制度が手厚い職場も多いため、未経験でもチャレンジできます。
仕事はおもにインバウンドと言われる受信業務と、アウトバウンドと言われる発信業務に分けられます。
- 【インバウンド】:注文対応や問い合わせの対応など、お客様からかかってくる電話に対応する
- 【アウトバウンド】:商品やサービスの調査のためや、商談などのアポイントを取るために、お客様に電話をかける
お客様と会話のやりとりをする仕事ですので、臨機応変に対応できるコミュニケーション力や、細やかな気配りが必要になる仕事です。
また、会話したことをパソコンに入力する作業が必要なため、ある程度パソコンスキルがあると、就職の際に有利になるでしょう。
研修を通した学びや実践を繰り返すうちに、スキルが習得できる仕事です。
電話対応は室内で座っておこなえるため、体力に自信がない人にもおすすめです。
クレーム対応などは精神的なストレスを感じるものですが、難しい内容への対応力を磨いたり、お客様の不満を解消できたりすることを楽しめる人には向いている職業でしょう。
中卒で就職するためにやっておきたいこと
中卒での就職は難しいと言われますが、就職を有利にするためにできることはあります。
ここからは、中卒で就職するためにやっておきたいことをお伝えします。
スキルを身につける
中卒の就職をより有利にするために、就職に役立つスキルを身に付けましょう。
学歴に関わらず取得できる資格や、独学で学べる技術も多くあります。
国家資格 都道府県知事免許 | 民間資格 | 技術 |
宅地建物取引士 製菓衛生師 調理師 准看護師 | インテリアコーディネーター フードコーディネーター マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS) ベビーシッター 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク) 秘書技能検定 | プログラミング Webデザイン Webライティング |
就職試験までに時間がある場合や、目指している企業への就職に有利に働くのであれば、終活前に資格やスキルを取得しておくことをおすすめします。
資格を持っていなくても就活はできるため、必ず資格やスキルが必要というわけではありません。
資格取得やスキル習得のための時間がなければ、面接時に、入社後に資格を取るために学ぶ意欲を伝えるといいでしょう。
情報収集をする
希望する職業や企業についての情報収集をすることは大変重要です。
中卒で就職するためには、学歴以外の自分の強みや力をアピールする必要があります。
情報を収集し、なぜこの仕事につきたいのか、仕事に就いてからどうスキルアップしていきたいのかを考えておくことで、自分の意欲や目標を伝えやすくなります。
- 求人サイト
- 企業のホームページ
- ハローワークやジョブカフェ
- 就職エージェント
これらをを活用し、自分の興味がある仕事や、できそうな仕事があるか、応募できるかどうかなどの情報を集めましょう。
ハローワークやジョブカフェは、全国各地にあるうえ無料で利用でき、職員に就職の相談をしたり、セミナーに参加することができます。
就職や転職のプロである就職エージェントを頼れば、就活の疑問や悩みを解決できるアドバイスをもらえることが期待できるでしょう。
中卒で応募できる求人には、労働に対して成果が伴わない企業や、労働環境が厳しい企業などが含まれている場合があります。
短時間で高単価とうたわれている仕事にも注意が必要ですので、企業の業務内容や待遇、給与などについては、できるだけ詳しく情報収集をすることをおすすめします。
さまざまな雇用形態を検討する
正社員での就職だけでなく、さまざまな雇用形態を検討することも、就職を成功させるためのポイントです。
中卒の正社員での就職率は3人に1人と決して高くはありません。
無理に正社員での就職を目指して、なかなか仕事に就けない状態が続いてしまうと、経済的にも精神的にも苦しくなってしまいます。
最初は派遣社員やアルバイトであっても、実務経験を積み、成果をあげることで、正社員として雇用してもらえる会社もあります。
まずは正社員よりも就職率が高いアルバイトや派遣社員として働き、知識や技術を身に付けてから、正社員への昇格を目指すことも、視野に入れてみましょう。
高卒認定資格を取得する
高卒認定資格とは、「高卒の人と同等の学力があることが証明できる資格」です。
文部科学省が主催する高卒認定試験に合格することで取得できます。
高卒認定資格を取れば、大学や専門学校を受験する資格、また、「高卒」の学歴が必要な国家資格の試験を受験する資格を得ることができます。
ひとつ注意したいのが、高卒認定資格を得ても「高卒」の学歴にはならないことです。
一部の企業では、応募条件が「高卒以上」の求人に応募できたり、就職後の待遇が高卒と同じ扱いになったりなど、就職に有利に働く場合があります。
しかし、企業によっては、高卒認定資格を持っていても「高卒以上」の求人に応募できないケースや、高卒としての待遇を受けられないこともあります。
高卒認定資格を有効に活用したい場合は、事前に就職を希望する企業に確認をする必要があるでしょう。
通信制高校なら就職の選択肢を広げることもできる
高卒認定試験では「高卒」の学歴を得ることはできません。
就職を希望する企業が「高卒以上」の学歴を求めている場合は、高卒認定資格があっても応募できないのが現状です。
より就職の選択肢を広げたい場合は、通信制高校などで高卒の学歴を得ることをおすすめします。
【通信制高校のメリット】
- 好きな場所で、好きな時間に学び、高校卒業を目指せる
- 家庭の都合に合わせ、働きながらでも通うことができる
- 中卒ですぐに就職をしたい人でも、仕事をしながら高校での勉強を続けられる
- 就職活動に有利なスキルの習得や、卒業後の就職のサポートに力を入れている学校が多い
このように、通信制高校では自分の生活やペースに合わせて、高卒の学歴を得ることが可能です。
また、在学中にスキルを取得したり、就活サポートを受けることで、卒業後に選べる職種や企業の数を増やし、希望の職業に就職できる可能性を高めることができます。
将来の可能性を広げ、夢を叶えるために、通信制高校への入学を検討してみませんか?