ID学園高等学校

お金の知識で未来を拓く!「ファイナンスお金科講座」第1回開催レポート

6月11日(木)、ID学園高等学校では、金融教育の一環として嘉悦大学と連携した特別活動「ファイナンスお金科講座」の第1回目が開催されました。

現代のキャッシュレス化や消費者トラブルの多様化に対応し、生徒たちが早い段階で適切な金銭感覚と社会の仕組みを学ぶことを目的としたこの講座、記念すべき第1回は、嘉悦大学副学長の木幡(こわた)敬史教授を講師にお迎えし、「経済基礎知識」をテーマに立川キャンパスをメイン会場として各キャンパスへLIVE配信されました。

1. 経済学は「選択」を可視化する学問

「経済学はお金だけの話ではない」という驚きの言葉から講義は始まりました。
木幡教授は、経済学の本質を「何を選択し、その結果として何を得て、何を失うかを可視化する学問」
だと定義しました。

具体的な例として挙げられたのが、「テスト前日の1時間のゲーム」です。

機会費用: ゲームを選んだことで、本来得られたはずの「勉強時間」や「テストの点数」という価値を失います。この「選ばれなかった選択肢の価値」を経済学では機会費用と呼びます。
インセンティブ: 分かっていてもゲームを選んでしまうのは、将来の利益よりも目の前の楽しさという「誘因(インセンティブ)」が強く働くからです。

2. ミクロの合理性とマクロの不条理:共有地の悲劇

授業のメインワークでは、「コモンズ(共有地)の悲劇」という社会のジレンマについて考えました。 
「誰のものでもない広大な牧草地で、村人たちが自由に牛を飼っている」という状況で、自分なら牛を増やすかどうかを議論しました。

ミクロの視点: 個々の農家にとっては、牛を増やして売れば利益が出るため、増やすことが「合理的」な選択となります。
マクロの視点: しかし、全員が同じ選択をすると、牧草は食べ尽くされて枯れ、結果として全員が牛を飼えなくなる「不合理」な結果を招きます。

生徒たちからは「牛を増やした人が牧草地も増やす責任を持つべき」「飼育できる頭数の上限を決める」といった、環境と利益を両立させるための鋭いルール作りのアイデアが次々と出されました。

これに対し、教授は「このジレンマを回避するための仕組み作りこそが、経済学や政治学の役割である」
と解説しました。

3. 生徒たちの発見:心理学と経済学の繋がり

受講した生徒からは、「心理学だと思っていた消費者の行動原理が、実は経済学(マーケティング)だと知って驚いた」という声や、「自分の選択が社会全体の結果にどう繋がるか、選挙などの仕組みにも関心が湧いた」といった感想が寄せられました。

【生徒たちの感想】

・「経済学ってお金の話だけだと思っていたけれど、社会の仕組みや人の心理が知れて面白かった」
・「イラストが多く、先生の話し方もハキハキしていてとても分かりやすかった」
・「自分の選択が社会の結果につながることを実感。多角的な視点から物事を考えたいと思った」
・「大学で経済学を学ぼうと思っていたので、先に基礎を知ることができてよかった」

多くの生徒にとって、普段の何気ない「選択」を多角的な視点で見つめ直す、非常に刺激的な1時間となりました。

次回への期待
「ファイナンスお金科講座」は全3回のシリーズです。
次回は、7月2日(木)に「金融と社会保障」をテーマに開催される予定です。
ID学園では、これからも外部機関と連携し、生徒たちが自立した大人として社会へ羽ばたくための「生きる力」を養う活動を推進してまいります。

次回もぜひ、多くの生徒の皆さんの参加を待っています!

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