2021年度卒業式が開催され、ID学園高等学校より38名が卒業しました。
渡邉理事長からは「人間万事塞翁が馬」の言葉と共に、起きていることはすべて自分の人生に必要であり、どう捉えるかは自分次第。これまで経験した苦労や涙を人生の糧として大いに羽ばたいて欲しいとメッセージが贈られました。
卒業生代表挨拶をしてくれたKさん。
KさんはID学園高等学校が開校した2020年4月に入学し、生徒数が少ない時からID学園の校風や雰囲気を一緒に作ってくれた生徒です。
(以下Kさんの卒業生代表挨拶より内容を紹介)
私のID学園高等学校で過ごした日々は、自分を見つめ直す時間でした。
それまでの自分は、他人に興味がなく自分の意見が絶対的に正しいと思い込み、人と衝突し傷つけ、多くの後悔を経験し、いつしか他人と関わることを恐れて無気力に日々を過ごしていました。当然学力も低下し、勉強も嫌いになっていました。
自分に合う環境で過ごせることを知り、自分自身で決めて入学したID学園高等学校。ここでの日々が自分を変えたいと思わせてくれました。ID学園にいる色とりどりの先生、友人と接していく中で、人それぞれ様々な価値観があること、絶対的に正しい意見などないということを学びました。いえ、本当は前からそのことは気づいていたと思います。でも否定されることが耐え難い屈辱のように感じられ、自分自身の間違えを認めたくなかったのだと思います。ID学園でしっかり自分を見つめなおす時間と環境を得たことで、間違いを認められること、そんな自分を許容することができました。
勉強が嫌いでした。自分が興味のないこと、役に立たないだろうと思うことを強制的に押し付けられるからです。しかし、ID学園で学ぶ中で、最近、学ぶことも楽しいと思ってきました。特に私が所属したソーシャルコースでは、学んだ知識を活かし、物事を考えることの楽しさを教えてもらいました。私は国防にいま興味があるのですが、先日防衛省を訪問し、本物の自衛官と直接話せる機会を得て、今まで私の人生の中で一番と言えるほどに興奮しました。これほど自分の興味のあること、学ぶことが楽しいと思えるのを実感したのは初めてです。この体験が、学びに対する見方を変えた大きな転換点になったと思います。このような機会をいただけたのもID学園高等学校のおかげです。様々な学びを得ることができたID学園の先生、友人、支えてくれた親に感謝しています。好きなことを学び友人と過ごした時間は疑いようもなく楽しい時間でした。
私は2年前にID学園で学ぶことを選択した自分を誇りに思います。あの選択をしたからこそ今の自分があるからです。これから先進んでいく中でうまくいかないこともあるかもしれませんが、ID学園で学んだことはそれらを乗り越えていける力になると確信しています。今、世の中は先が見えない状況ですが、自分を見失わず、自分を信じて進んでいこうと思います。
卒業式終了後はおたのしみ写真撮影。
生徒たちの門出を祝福してくれるように温かい風が吹きます。
皆さん、ご卒業おめでとうございます。
ID学園に出逢ってくれてありがとう。
ID学園の生徒として卒業してくれてありがとう。
皆さんの益々のご活躍を期待しています。いつでも遊びにきてくださいね。