ID学園高等学校

「あたりまえじゃない」命の誕生に向き合って。現役助産師が伝えたメッセージ

本校では毎月、さまざまな分野で活躍する社会人を講師としてお招きし、生徒がキャリアに触れる授業「夢キャリアライヴ」を実施しています。6月は医療業界をテーマに、助産師・伊藤志保様と大牟田香穂里様をお迎えし、「助産師を続けてきて思うこと~生まれてきたことに価値がある~」と題した講演を開催いたしました。

助産師を続けてきて思うこと――伊藤志保様

前半は伊藤様より、長年にわたり助産師として歩んできた経験を熱くお話しいただきました。多くの出産に立ち会い続けてきたからこそ語れるリアルな言葉が、生徒たちの心に響きました。

「命の誕生は自分の原点。やっぱり命が生まれるってすごいこと。あたりまえじゃない!」

この言葉は、長いキャリアを経ての伊藤様の信念として語られ、生徒たちも深く感銘を受けている様子でした。また、助産師として多くの人とつながりながら視野を広げてきたこと、育児に正解はないこと、など現場の経験に裏打ちされた深い洞察を共有いただきました。

人生の失敗も成功も宝物――大牟田香穂里様

後半は大牟田様より、ご自身の歩みを振り返りながら「助産師を続けてきて思うこと」をお話しいただきました。学生時代の勉強漬けの日々や寮生活、大学病院を離れてからの結婚・子育てと仕事の両立、そして自分のライフステージに合わせた働き方の模索——その一つひとつの経験に裏打ちされたお話は、どれも深い説得力に満ちていました。

試行錯誤の末、「やっぱり助産師が好き!」という気持ちに気づき、もう一度助産師の道へ戻ったご経験は、キャリアの描き方を考えるうえで非常に示唆に富む内容でした。

「人生の失敗も成功も宝物」

この言葉は、これからの進路を考える生徒たちにとって、力強いエールとなりました。

ロールプレイに挑戦

講演後半には、実践的なロールプレイの時間が設けられました。
・ 友人から生理の悩みを相談されたとき、どのように対応するか
・ 育児休業中の父親から助産師に相談が来たとき、どう応じるか
代表生徒と学校の先生が講師の方々とロールプレイを行い、全員で考える時間となりました。

「大切なのは、相手の話をしっかり『聴く』こと。」

講師のお二方から教えていただいたこのシンプルな言葉は、医療の現場だけでなく、日常のコミュニケーションにも通じる大切な姿勢として、生徒の心に刻まれました。

緊張しながらも、真剣に相手を思いやる言葉を考えていました

参加生徒の感想

講演後に実施した生徒アンケートでは、

「ただ、病院にいるだけの助産師ではないと初めて知りました。命の始まりと終わりの場所で、初めての出産の立ち会いが死産ってお話しされたときにすごく辛いなって思いました。必ず元気に産まれるわけじゃないけれど、それも含めてすごくいい仕事だと感じました。」

「キラキラしているような部分もハードな部分も赤裸々に話してくださってやはりどんな仕事であり、楽なものはないと再認させられた」

という声が多数寄せられました。

多くの生徒にとって「人生のどこかで必ず関わる」身近な存在でありながら、直接お話を伺う機会は少ない医療の仕事。第一線で活躍されるプロフェッショナルからお話を聴くことで、生徒一人ひとりにとって、自らのキャリアや命の尊さについて深く考える貴重な機会となりました。

ID学園では、『AI時代を生き抜く力』を育む教育を大切にしています。今回の講演では、その一つである人間力について深く関わる内容でした。講師の伊藤様、大牟田様から、どんな状況下でも決めたことを最後までやり遂げる強さや他者を思いやる優しさ、すべてに感謝する心、誠実さについて、生徒たちが思考を深める貴重な時間を届けていただきました。

伊藤様・大牟田様、貴重なご体験とあたたかいメッセージを、誠にありがとうございました!

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