8月24日(月)船橋市立大穴中学校にて教員研修が開催され、ID学園高等学校企画部長の村田健太郎が講師として登壇いたしました。
ID学園では、地域や公立中学校の先生方を対象に、探究学習や生徒支援をテーマにした講師派遣を行っています。
本記事では、当日の研修でお話しした「通信制高校の最新事情」と、現場の先生方が「探究学習を無理なく回すための基礎基本」を詳しくレポートします。

数字とニーズで見る「通信制高校の今」
現在、全国の通信制高校に在籍する生徒数は30.5万人に達し、実に「高校生の10人に1人」、私立高校においては
4人に1人が通信制を選択する時代となっています。

その背景には不登校児童生徒の増加もありますが、現在の通信制高校は単なる受け皿にとどまりません。
過度なプレッシャーのない安心できる「居場所」であり、一人ひとりの状況に合わせた
「個別最適化された学びの場」、そして確実な進路を実現する環境として選ばれています。
中学校の進路指導においても、通信制高校は「特別な選択肢」から「当たり前の選択肢」へと変化しています。
探究学習の本質〜学校はすでに「探究の場」である〜
学習指導要領で重視される「主体的・対話的で深い学び」ですが、現場では指導法に悩む声も多く聞かれます。しかし、その本質を紐解くと、学校現場ではすでに日常的に探究活動が行われていることが分かります。
- 「主体的」とは:指示に従う「自主的」とは異なり、課題を自分事として捉えて自ら判断し、多面的・多角的にアプローチすること。自分事だからこそ、自然と周囲との「対話」が必要になります。
- 「対話的」とは:異なる視点やアイデアを共有し、吟味しながら「合意形成」を目指すプロセス。
- 「深い学び」とは:自ら課題を発見・探究し、解決につなげる「問題解決能力」を高めること。
生徒たちが日々取り組んでいる学級活動や委員会活動、学校行事の企画運営こそが、まさにこのプロセスそのものです。学校にはすでに探究の基盤が備わっています。
教員と生徒の「困った」を解決するアプローチ
探究学習を進める際、
教員側には、①支援の仕方が不明、②問いが立たない、③指導のバラツキがでる、④多忙、⑤評価の難しさ、
という課題があります。
一方、
生徒側にも、①問いが立たない、②情報・知識が不足している、③進め方がわからない、④意欲がわかない・継続しない
という壁が存在します。
これらを無理なく解決する鍵は、生徒の「好き」「こだわり」を出発点にし、最終的に「教科の学び」へ接続することです。
- 問いの立て方:「気になる」「不思議」「よくしたい」「モヤモヤする」といった素朴な感情を拾い上げ、「なぜ?」「くらべると?」「どうすれば?」という3つの視点で深めていく。
- 知識・進め方の補強:知識不足は普段の教科学習で補い、進め方に迷う生徒には思考やリサーチの「型(フレームワーク)」を提示する。
- 意欲の向上と自己肯定感:学びが将来どう繋がるかを伝える。コンテスト応募や校内発表の機会を設けることも有効。人に伝える経験を積むことで、生徒の自己肯定感は大きく高まります。


探究で伸びる力と生成AIの活用
探究学習を通じて育まれる「読む力・整理する力・考える力・伝える力」は、高校入試や将来の社会生活において一生の武器となります。
生成AIが急速に普及し、生徒たちにも身近になってきていますが、生徒の代わりに探究を行うための道具ではありません。生徒自身の思考を深め、アイデアを「広げるための道具」であることを伝え、有効活用することが大切だということを強調して研修は終わりました。
研修後、受講された19名の先生方から嬉しい感想をいただきました!
- 特別な準備をしなくても、探究学習が日常の学内活動と密接につながっているという大きな気づきを得られました。
- 難しく考えず、自分の「好き」や日常の「モヤモヤ」から始めればいいんだと、スッキリ納得できました。
9月から早速クラスでやってみようと思えました。
ID学園高等学校では、公立中学校への講師派遣や教員研修のサポートを積極的に行っています。
探究学習の導入や指導法、通信制高校の進路理解でお悩みの学校・先生方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。





