生徒に夢の幅を広げるためのきっかけを提供する「夢キャリアライブ」。
毎回様々な業界のスペシャリストをお招きし、仕事内容や、やりがい、職業観などをお伺いします。
今回は、ID学園の探究プログラム監修も務めてくださっている、慶應義塾大学田中茂範名誉教授による「研究者になるために」です。
各キャンパスからのオンライン参加も含め、100名以上の生徒が参加しました。
田中教授は、研究者としてのキャリアや大学・大学院での過ごし方について、自身の経験に基づいたお話をしてくださいました。大学の時から、研究者としての自覚を持ち、論文の執筆や投稿など、日々の研究活動を行われていたそうです。
特に「どんな人が研究者に向いているか?」という話題では、研究者として成功するための資質についても言及されました。
田中教授は、「興味を持った課題や疑問を徹底的に探究する人、もやもやをすっきり理解したいと思う人、そして夢中になってこだわりを捨てず、あきらめない人が研究者に向いている」と強調しました。
研究への情熱や探究心が、研究者としての道を切り開く大切な要素であると伝えました。
また、田中教授は自身の研究者人生における「失敗」についても触れ、「失敗は一つのプロセスに過ぎない」と語り、好きなことに打ち込むことで内発的な動機が生まれ、結果として失敗を失敗と捉えずに前進することができると話してくださいました。
これから研究者を目指すために、今から身に付けておくべきこととして、田中教授は「プレゼンテーション力を鍛えること」「アカデミックライティング力を強化すること」の重要性を強調。さらに、高校生からできることとしては、探究活動を行い、自分で小さな研究を始め、データに基づく分析を行うことを勧めました。論文を読む際には、自分事として捉え、興味のあるテーマにフォーカスして調べていくことが大切だとアドバイスしてくださいました。
講演の最後には、「研究者になるには覚悟が必要。自分が選んだ道を極めるという決意を持ち、これからの探究学習を通してその覚悟を身につけてほしい。」と力強いメッセージをくださいました。
今回の「夢キャリアライブ」は、研究者という職業について深く考え、将来のキャリア選択に大きな影響を与える機会となりました。生徒たちは、この講演を通じて探究心や挑戦する意欲をさらに高め、未来に向けて一歩前進したことでしょう。